日本発「洗って読める絵本」子供たちの健康な未来をつくる手洗いを啓発

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発展途上国では、現在でも毎日6000人の子ども達が感染症によってその未来を奪われている。感染症の多くは、手洗いで予防できる肺炎やマラリアなどだが、外から帰ってきたときや食事の前に手を洗う習慣がない子供も多い。そんな状況を見かねて、「予防医学」を啓発する株式会社アンファー(以下、アンファー)は、石けんを一つ買うごとに、絵本と石けんがカンボジアの子ども達に届く「SAVE SOAPプロジェクト」を2017年にCSR活動として始めた。

手洗い啓発のためにカンボジアに送られた絵本は、なんと書物の常識を覆す“Washable Book(洗える絵本)”。絵本の右ページに描かれている動物の汚れた手を石けんできれいに洗うと、色付きで未来の姿が現れる。たとえば、サッカー選手のユニフォームを着るカエルや、料理を作るコックのうさぎなど、子ども達にとって憧れの夢を叶えている姿が見られるようになるのだ。

絵本のイラストは万国共通である動物で、日本を感じさせる鳥獣人物戯画風に描かれている。絵本には、カエル・うさぎ・猿・鳥・熊が登場し、最後のページには絵本を読んだ子どもの顔が鏡に映りこみ、その子どもが自分の手を洗う仕掛けになっている。

この絵本は、石けんが手を清潔にするだけでなく、自分の未来を守ってくれるということを子ども達が体感し、理解することを目的としている。

Image via 予防医学のアンファー

Image via PR Times

不思議な魔法の絵本の仕組みは三層構造の印刷。水で濡らすと、中間層のページが透明になり、下層のカラーイラストが現れる仕組みだ。乾けば、中間層が白色に戻るため、繰り返し使うことが可能。一家に一つあれば、新たに生まれてくる子どもにも衛生教育ができるだろう。

Image via PR Times

この取り組みは、Asia-Pacific Tambuli Awards 2018(以下、タンブリアワード)のヘルス&ウェルネスカテゴリーでグランプリを獲得した。タンブリアワードは“BRANDS THAT DO GOOD AND DO WELL(ブランドとしての社会意義を実践する)”をテーマに掲げており、創造力、社会的な意義、ビジネスへの貢献を同時に達成するブランドワークを評価するというもの。

今回の受賞は、“Washable Book”だけでなく、手洗いよって「ミライ」を変えられるという事を子ども達に伝えているSAVE SOAPプロジェクト活動が、タンブリアワードのテーマとコンセプトに掲げられている社会意義と一致する活動であると認められた、とアンファーは受けとめている。

Image via PR Times

子ども達の手洗いの習慣化に対するハードルを下げたSAVE SOAPプロジェクト。大人の言葉だけでは動かない子ども達も、絵本を通して楽しみながら手洗いの大切さを学び、自分の未来と向き合うきっかけになるだろう。世界のさまざまな社会課題を解決するために、人の心理をうまく掴む魅力的な仕掛けを作れば、多くの人を巻き込むことができることをSAVE SOAPプロジェクトは教えてくれている。

【参照サイト】世界初の石けんで洗って読む絵本“Washable Book”が海外の広告賞である「Tambuli Awards」にてグランプリを獲得
【参照サイト】予防医学のアンファー