年間32億枚のゴミを無くそう。 南米初、チリで法的にビニール袋の利用を禁止

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タイで死亡した鯨の胃の中に80枚もののビニール袋が発見されたニュースは私たちに衝撃を与えた。人々が自然を蔑ろにし、より便利さを求めすぎた結果だろう。

近年、プラスチックが環境に与える影響について、世界中の人々の関心が高まっている。近年、各国の企業や政府がプラスチック製品のリサイクルや、関連製品の使用禁止、生分解性のバイオプラスチックの開発などを進めている。

そんな時代の流れから、プラスチック汚染対策の一つとして、南米で初めてチリがビニール袋の商業的利用を法的に禁止した。チリは国土の多くが海に面しており、水に溶けるビニール袋の開発など海洋汚染に関する取り組みが進んでいる。

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制定された新しい法律によって、大規模事業者にはビニール袋の使用を段階的に廃止するために6ヶ月、中小企業には2年の猶予が与えられた。完全に廃止されるまでは、1人につき2枚のビニール袋しか配布されない。違反業者は約4万円の罰金を払う必要があるという。

チリ政府によると、現在国内で1年間に使われるビニール袋は32億枚に上り、国民1人につき約200枚に相当する。また、1つのビニール袋を製造するのにわずか1分、使用されるのは約30~40分にも関わらず、自然の中で分解されるには何百年という月日がかかる。

この分解途中のマイクロプラスチックを海洋生物が誤って飲み込み、消化されないまま体内に蓄積すると、脱水症状や栄養不良を起こして死んでしまうのだ。人間の便利な30分のために、多くの生物の命を犠牲にしているという現状である。

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チリの大統領は「新たな法律は、クリーンなチリのための大きな一歩。人間が地球を所有しているかのようにこれ以上汚染を続けることはできない」と述べた。

UNEP(国連環境計画)によると、2015年の世界のプラスチックごみの約半分が包装容器などの使い捨て製品であり、1人当たりの排出量では米国に次いで日本が2番目に多いそう。また、現在のペースでプラスチックの使用を続ければ、2050年までに海には魚よりプラスチックの重量が多くなる可能性があるという研究結果も出ている。

島国日本は海からの享受を多く受けている一方で、ビニール袋を見ない日はない。この現状を知ったあなたは国のプラスチック制限・禁止を待つのではなく、自らの行動を振り返ることが大切だ。過剰包装を断ったり、エコバックを持ち歩いたり、資源ごみの分別をしっかりしたりと、今日からでもできることはたくさんある。

【参照サイト】Chile is the first country in the Americas to ban plastic bags
【参照サイト】Chile bans plastic bags for businesses
【参照サイト】The New Plastics Economy Rethinking the future of plastics (2050年のプラスチック研究結果)
【参照サイト】使い捨てプラ 日本規制遅れ 世界60カ国以上で生産禁止や課金
【関連記事】脱プラスチックへと突き進む世界。その深刻な理由と驚くべき問題解決アイデアとは?