気候変動が進んだ世界を旅するシミュレーションゲーム「The Climate Trail」

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アメリカのゲームディベロッパー、ウィリアム・ヴォルク氏が、気候変動に対する人々の意識を変えるため、地球環境が悪化して荒廃した世界を体験する無料ゲーム『The Climate Trail』を発表した。iOSやGoogle playからダウンロードが可能で、パソコンでもプレイできる。

本作は、アメリカで40年以上に渡って累計6500万本以上を売り上げたシミュレーションゲーム『オレゴン・トレイル』からインスピレーションを受けている。アメリカ南部の猛暑から逃れるため、アトランタからカナダまで北に1,000マイル以上を移動しながら、世界の状況を見ていくのだ。

ゲームの舞台は、私たちがこのままの生活を続けた場合の21世紀後半。プレイヤーは「気候難民」となり、空腹や喉の渇き、熱波、竜巻、雷雨などに苦しみながら、安全な場所を求めて旅をする。頻繁に嵐に遭遇し、そのまま進むか、止むまで待つかの選択をせまられることも。待っている間も、水と食料は減っていく。

途中でアマゾン森林火災を彷彿とさせる山火事が発生し、CO2を大量に放出することもある。途中で到着した街は、崩壊した建物や汚水だらけだ。

物語では、北極の氷が溶けたときに発生するといわれる「永久凍土疫病」で両親を失ったボニーや 「資源戦争」で石油や食料、土地を巡って戦ったアルバートといったキャラクターが登場する。プレイヤーは3つのレベルから難易度から選ぶことができるが、ゲームをクリアするのは簡単ではない。

ゲームの作者ヴォルク氏は「未来に起こり得る状況を体験してもらうことで、気候変動への論争に挑もうとしています。このゲームで起こることは、コロンビア大学やNASAが予測するものに近い。ありえないことではないのです」と語る。

生き残ることを目的としていることから、サバイバルゲームと解釈する人もいる。しかしヴォルク氏は、このゲームが教育目的であることを強調する。実際、温暖化や海面上昇、温室効果ガスの排出といった科学の情報もゲーム内で表示されており、学校教材になることを目指しているという。

次の10年間に私たちがとる行動は、気候変動を大きく左右するという報告がある。『The Climate Trail』は、気候変動によるさまざまな影響から逃げたり対策したりするという決断に迫られることで、「もし現実にこれが起こったら?」と考える機会を与えてくれるだろう。

▶ ダウンロードページ:App Store(iPhone, iPad)Google Play(Android)

【参照サイト】The Climate Trail