データでつくる、サステナブルな未来都市。アルファベットがトロントで始めた再開発

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ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴに次いで北米4番目の人口規模を誇り、カナダ最大の都市でもあるトロント。このトロントのウォーターフロント地区で、グーグルの親会社であるアルファベット傘下のSidewalk Labsが手がける再開発プロジェクトが話題となっている。

プロジェクト名は「Sidewalk Toronto」。トロントを世界初のモデルとして、都市における生活の質を向上するべく、最先端のテクノロジーとデータを駆使して十分な居住区域、オフィス、商業スペースを兼ね揃えたサステナブルな未来都市の形を創り上げるという一大プロジェクトだ。

まずはトロントのQuayside地区から着手し、そこからベイサイドに位置する東部ウォーターフロント(East Waterfront)へと開発を広げていく。325ヘクタールを超える規模のこの一帯は北米最大の未開発都市地域の一つでもある。

トロントの東部ウォーターフロント地区

Sidewalk Torontoでは、世界中の大都市が直面しているエネルギー効率や住宅供給の逼迫と価格高騰、交通といった課題に対し、先進的な都市デザインとデジタルテクノロジーを組み合わせることで解決策を提示する。具体的には、環境負荷の低い効率的なエネルギーシステム、自動運転技術を駆使した交通インフラ、住宅コストを削減する新しい建設技術などが含まれる。

居住者や労働者、観光客といったトロントに滞在する多様な人々の生活の質を高めるコミュニティを構築し、トロントを都市イノベーションにおけるグローバルハブとすること、そしてセキュリティ面を確保しつつ、環境に配慮された人間中心の設計となるように街をデザインし、世界中の大都市の参考となるサステナブルな都市モデルを創り出すことがプロジェクトの最終的なゴールだ。

カナダ政府はこのプロジェクトに必要な治水管理設備やその他のインフラ建設のために12.5億カナダドルの予算を確保しており、Sidewalk Labs側は、5,000万米ドル相当のボランティアを行うとしている。また、このプロジェクトを皮切りにアルファベットはグーグルのカナダ本社も東部ウォーターフロントに移転する予定だ。

プロジェクトSidewalk Torontoは、テクノロジーを通じてよりよい都市づくりをする先進事例として既に多くの期待と注目を集めている。データドリブンで都市が抱える課題を解決し、最適化していくという壮大な試みが、どのような未来都市の形を提示してくれるのか。実現の日が非常に楽しみなプロジェクトだ。

【参照サイト】Sidewalk Labs
【参照サイト】Sidewalk Toronto

(※写真:Sidewalk Torontoより)