イギリスの Exeter大学の研究者チームが、太陽光から電力を生み出すブロックを開発した。ソーラーパネルを使わずに建物が自家発電し、太陽光を電気に変えるようになるのも、遠い先のことではないかもしれない。
エネルギー源をどのように確保していくかは、現在世界が直面している課題だ。電気は私たちの生活に無くてはならないものである。そして今、地球上で生産される全エネルギーの40%以上が建物の中で消費されているという。今回発表された建物が自家発電するという新技術は、この現状からインスピレーションを受けて生まれたものだ。
Solar Squared。この建材ブロックの名前だ。ブロックに内臓された小さなソーラーセルに太陽熱を集め、エネルギー生産を高める。生産されたエネルギーは建物へ供給したり、保存して電気自動車に利用したりできる。従来のガラスブロックより断熱効果に優れているため、最終的なコストは従来のガラスブロックを使用するより低くなるという。
Solar Squaredは建物を新しく建設するときや修復時に利用できる。また、性能とコストに優れているだけでなく、デザインもモダンで魅力的だ。ブロックの色と種類も取り揃えが豊富にある。
Exeter大学の研究者チームは、Solar Squaredの市場開拓と製品開発に向けてBuild Solar社を設立し、現在2018年の製品化を目指して製品の市場テストを行っている。
Build Solar社の設立者Hasan Baiはこう語る。「光流電気の融和建物(Building Integrated Photovoltaics)は現在、1年で16%成長している産業だ。この成長産業に貢献するBuild Solar社の設立は、長期のイギリス経済に利益をもたらすだろう。」
また、「Solar Squaredは地域の景観への影響を最小限にした、効率的で魅力的なソーラー技術だ。これから開発が進んでいき、鉄道駅や駐車場などの公共施設やインフラ整備プロジェクトに使用されるようになると考えると、とてもエキサイティングだ。未来の建設産業を予感させる。」とBuild Solar社のチーフアドバイザ―であるTapas Mallick教授は語っている。
建物が自家発電する、デザインも魅力的なSolar Squared。製品化が進み、多くの建物で使われるのを見る日が楽しみだ。
【参考サイト】BUILD SOLAR
(※画像・情報提供:BUILD SOLAR)