アマゾンの記録的な火災を受け、SNS、海外メディアや芸能人をはじめとして衝撃的な映像とともに発信が続けられている。アマゾンの火災をリアルタイムで見ることもできる。地球上の約20%の酸素はアマゾンで生成されており、他人事とは考えられない。
「#PrayforAmazonia」とSNSでは声が上がっているが、祈ってばかりではいられない。実際に私たちができることは何だろうか。これまでIDEAS FOR GOODで取り上げた事例をご紹介しよう。
01.紙の消費を控える
「ペーパーレス」という名前は浸透してきたものの、いまだオフィスや学校で使う資料は紙に溢れているのが現状ではないだろうか。まずは紙を使わない方法を検討してみる、そして紙の代替品を探してみるのも手ではないだろうか。
IDEAS FOR GOODでは、紙の代替となるアイデアを取り上げてきた。他にもたくさんある紙に替わる手段を検討してみてはいかがだろうか。
02.買い物は投票。責任ある消費を
このマークを見たことがある人は多いはずだ。
今回の火災は、アマゾン開発を優先した不正な森林破壊が原因ではないかと議論されている。このFSC認証は、国際的な森林保全機関の認証を受けている木材で作った商品であることを示しているマークだ。現在イオンやイケア、花王をはじめとするさまざまなブランドがFSC認証の普及に向けて動き出している。
また、何気なく使う商品の原材料を把握しておくことも大切だ。チョコレートやカップラーメンの原材料の1つであるパーム油は、熱帯地域で栽培されるアブラヤシから抽出される。しかしアブラヤシを栽培するために広範囲で熱帯雨林が伐採されている現状がある。
そんなパーム油の貿易会社大手Wilmar Internationalは不適切な森林破壊がないかどうか衛生監視をすると発表した。
メーカーの使用する原料や素材が適切なものであるかを、消費者が責任をもって確認し、購入することが森林破壊などの社会問題の解決に追い風になる。
03.肉の消費を控える
家畜の放牧のための森林伐採、あるいは家畜を輸送する二酸化炭素、牛が1日に100~200リットル排出するげっぷに含まれるメタンガスが気候変動に影響を及ぼしているという。これを受けてドイツでは、肉の付加価値税を19%に引き上げることを提案している。
メタンガスはCO2の21倍という強力な温暖化効果を持つ。ビーガンに切り替えるのはハードルが高いかもしれないが、こういった事実は心に留めておいていいのかもしれない。
04.自分が出した温室効果ガスは自分でオフセット
投資アプリ「Wren」では、自分が出した温室効果ガス量を測ることができ、その量に応じて「植林」「熱帯雨林の保護」といったプロジェクトに投資することでカーボン・オフセットを購入することができる。
また、検索するたびに植林される検索エンジン「Ecosia」をPCに設定すれば、まさに指一本で植樹が可能だ。
05.意見をシェアする
日本での報道が少ないというのが今回のアマゾン火災では取り沙汰された。自分の手元にあるメディアでハッシュタグを含めてつぶやくのも1つの行動だ。消費者の少しの行動が波紋を呼び、森林を守る。
開発を優先した先にどんな未来が待っているのか、その未来は私たちが望むものなのか、少しでも生物が長く住める地球にするために考えるべきこと、行動するべきことは、まだあるはずだ。
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