ファッション業界で働く人や繊維素材などについて公表を求める世界的ムーブメント「Fashion Revolution」。日本でも活動が展開され、今年もFashion Revolution Japanが中心となり、4月20日(月)から26日(日)まで「Fashion Revoluton Week」が開催される。新型コロナウイルスの渦中にありながら、私たちにとってのファッション自体の意義と意味を考える機会となるだろう。
アパレル産業の透明性を訴える
なぜ4月末にこのようなキャンペーンを行っているのだろうか。2013年4月24日、バングラデシュの首都ダッカ近郊にあるラナ・プラザビルが崩壊し、1,100名以上もの衣料労働者が亡くなった。このビルには、ヨーロッパの大手ファッションメーカーが多く入っており、その安全管理や働き手の人権の扱いが疑問視された。
ファストファッション産業の裏側に迫ったドキュメンタリー映画「The True Cost」
この事故を受け、イギリスが本部となり翌年2014年より4月24日を「ファッションレボリューションデイ」として、世界各地でファッション産業を変革するためのグローバルキャンペーンが始まった。2016年からは「ファッションレボリューションウィーク」として1日に限定せず、さまざまなイベントが開催されている。昨年も「ミツケル・ヒロガル・エシカル baby steps lead to FASHION REVOLUTION」をテーマに、日本のアパレル産業に携わるゲストを迎えたトークイベントが開催された。
ハッシュタグから広がる、世界規模のムーブメント
毎年Fashion Revolutionでは、世界規模で「 #whomademyclothes(わたしの服は誰がつくってるの?) 」のハッシュタグをSNSで投稿することで、消費者からブランドに対する生産の透明性を問いかけてきた。2020年4月時点では、世界各地から約60万件もの投稿がされている。
今年は、 #whomademyclothes に加えて、日本独自のハッシュタグ#thanksformakingmyclothesを加えることに。 ぜひ読者の皆さんも、自分の1番好きなブランドの洋服やアイテムを身につけた写真に「#thanksformakingmyclothes」「#素敵な洋服をありがとう」「#whomademyclothes」の3つハッシュタグと、その洋服のブランドの「@アカウント」「@fashionrevolutionjapan」の2つのアカウントのタグ付けをして投稿してみてほしい。
最近でも、ベトナムの衣料品産業が新型コロナウイルスの影響で注文の急減に直面しているニュースも耳にする。そのような状況下で、ハッシュタグを通して一層ファッションに関わる全ての人たちへ感謝の気持ちを込められる機会になるだろう。
【参照サイト】Fashion Revolution JAPAN Twitter
【参照サイト】Fashion Revolution JAPAN Instagram