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ラナ・プラザ崩落事故とは・意味

ラナプラザ崩壊

ラナ・プラザ崩落事故とは?

ラナ・プラザ崩落事故(ダッカ近郊ビル崩落事故)は、2013年4月24日にバングラデシュの首都ダッカから北西約20kmにあるシャバール(サバール)で、8階建ての商業ビル「ラナ・プラザ」が崩落した事故を指す。死者1,127人、行方不明者約500人、負傷者2,500人以上が出たこの事故は、ファッション史上最悪の事故とも呼ばれている。

なぜ「ファッション史上最悪」な事故なのか。ラナプラザには、銀行や複数のお店のほかにMangoやMatalan、Benettonなど27のファッションブランドの縫製工場が入っており、この事故で犠牲になったの人の多くは、その工場で働いていた若い女性たちであったからだ。

事故の原因は、ずさんな安全管理である。ラナプラザは地元有力者の権限により、以前から耐震性を無視した違法な増築を繰り返しており、事故の前日にも建物に入ったひび割れが発見されたが、建物の所有者は安全のための警告を無視。労働者たちは「翌日まで帰宅するな」と命じられ、避難することもできず、朝のラッシュアワーの間にビルが倒壊した。

救出される女性従業員

救出される女性従業員 Image via Shutterstock.com

調査が進むにつれ、ラナプラザの工場が典型的なスウェットショップであったことも明らかになった。グローバル展開しているファッションブランドらが、こぞって労働者を低賃金かつ劣悪な環境で働かせることをよしとしていたのだ。労働組合の結成も、認められなかったという。

事件後、ブランド側は「そんな状況にあるとは知らなかった」と責任を否定。業界における、サプライチェーンの透明化が叫ばれることとなった。

事故後の世界の動き

ラナ・プラザ崩落事故から1週間後、小売業者とNGOによる会合で、「バングラデシュの工場と建物の安全に関する新たな合意」が作成され、多くの企業が署名することを求められた。2013年5月23日時点では、38社が合意に署名したという。

そして、世界的な批判を受けた今回の事件から、新たなキャンペーンも生まれた。ファッションのあり方をもう一度見直すため、2014年から始まった「ファッション・レボリューションデイ」だ。2016年からは「ファッション・レボリューションウィーク」として1年のうち約1週間キャンペーンが行われ、今や世界中で1,000以上ものイベントが開催される大規模なキャンペーンになりつつある。

ファッションにおける産業事故、労働災害は、ラナ・プラザに限ったことではない。世界では約7,500万人が服をつくる仕事に従事しているが、その多くは最低限の生活を営むことさえ難しい状況に置かれ、低賃金で過酷な労働環境で働かされている。労働者は18歳から35歳の女性が約8割を占めており、管理者などからの暴力やセクハラが横行していることも少なくないという。

ラナ・プラザ崩落事故を繰り返すわけにはいかない。そのために、事業者も消費者も、エシカル(倫理的)でサステナブル(持続可能)なファッションのあり方を模索していく必要があるだろう。

【関連ページ】スウェットショップとは・意味

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