家で退屈なあなたへ。世界各地の窓辺からの景色を眺められる「WindowSwap」

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新型コロナウイルスの感染再拡大に世界が警戒心を示すなか、旅行に行くかどうか決めかねる状況が続いている。成田国際空港会社が6月29日に発表した、同月1日から20日までの旅客便速報値によると、出国旅客数は前年同月比98.4%減の13500人、国内線の発着回数は88.2%減の344回だった。多くの人が積極的に世界を旅するようになるには、相当な時間がかかりそうだ。

なかなか遠出ができず気勢をそがれがちな昨今、せめてオンラインで他の家の窓からの風景を眺めて、気分転換をしてみてはどうだろうか。「WindowSwap」というサイトでは、世界中の人が動画撮影した窓からの景色を眺めることができる。そこに映るのは何の変哲もない光景だが「見ず知らずの誰かも、こうして窓の外を眺めているのだ」という一体感を得ることができる。

Image via WindowSwap

同サイトはシンガポールで暮らす夫婦が、ずっと家で過ごす退屈さを紛らわすために作ったものだ。動画を見るには、画面の中央に表示されるボタン「Open a new window somewhere in the world(世界のどこかで新しい窓を眺める)」をクリックするだけ。映像を変えたいときは、また同じボタンをクリックすればいい。さらに、自分が撮影した自宅窓からの眺めを提出し、サイトに載せることも可能だ。指定されたメールアドレスに、10分間の動画を送ってみよう。

サイトを作成した夫婦によると、7月半ばの時点で500人以上の人が動画を提出しており、そのうち100あまりの動画がアップロードされている。2人で動画をチェックし、アップロード作業を行っているため、サイトに載るまで多少時間はかかるという。動画を提出した人は21歳から81歳までと幅広く、住んでいる場所もイスラエル、インド、スウェーデン、アメリカなど様々だ。

デンマーク・コペンハーゲンにある家の窓からの眺め

インド・カシプールにある家の窓からの眺め

スウェーデン・ストックホルムにある家の窓からの眺め

スウェーデン・ストックホルムにある家の窓からの眺め

デンマーク・コペンハーゲンにある家の窓からの眺め

デンマーク・コペンハーゲンにある家の窓からの眺め

グーグルマップのストリートビューでも世界中の景色を眺めることができるが、WindowSwapの特徴は、より誰かの生活に密着した視点を獲得できる点だ。各動画の左上には撮影した人のファーストネーム、右上には地名が表示される。室内からの景色なのでトースター、植物、マグカップなど、その人の持ち物が映り込む。雨が降る。風が吹く。

自由にどこにでも行くには制限が多い日々だが、私たちにエネルギーがある限り、家にいてもたくさんのものを見ることができるはずだ。遠くの国で暮らす誰かの瞳には、何が映っているのだろうか。WindowSwapを見ていると、その音が静かな部屋に響いて消えていく。

【参照サイト】 WindowSwap

Edited by Erika Tomiyama

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