「このイラストは人間が描きました」AI時代の新たな認証マークを考える

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AI(人工知能)の発展が著しい。「AIが人間の仕事を奪う」「AI時代には人間のクリエイティビティが求められる」といった意見を見聞きしたことがある人は多いだろう。

ところで、AIが作ったものと人間が作ったものは、明確に線引きできるのだろうか。そんなことを考えさせられるのが、人間が作ったアート、文章、音楽、動画などに専用のマークを付けることを促すプロジェクト「Not By AI Badges」だ。

AIで自動生成したのではなく自分が作品を作ったことを発信したい場合、同プロジェクトのウェブサイトから「not by AI(AIではありません)」と書かれたマークをダウンロードし、作品に付けることができる。日本語など、複数の言語に対応したマークだ。

Image via Not By AI

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プロジェクトの目的は、人々がオリジナリティを発揮して新しいものを生み出すよう、背中を押すことだ。

AIは一般的に、人間の知性を人工的に再現するものだと理解されている。それならば、再現される側の人間がクリエイティビティをアップデートしないと、AIが古い作品を模倣し続け、世の中に似たような作品が溢れかえる未来が待っているかもしれない。Not By AI Badgesは、そんな視点を投げかけている。

同プロジェクトでは、 AIが作ったものと人間が作ったものの線引きが変わらず難しいことにも言及されている。ルールとしては、作品を作った人が、作品内容の90%以上が人間によって作られたと判断すれば、マークを使える。つまり、部分的にAIが作っていても「not by AI」なのだ。

また、AIが作ったものからインスピレーションを得たり、AIに文法や誤字脱字をチェックしてもらったりした場合は、人間が作ったと判断して構わないという。

Not By AI Badgesは、AIを使うことを完全に思いとどまらせるための仕組みではなく、AIと共に新たなものを創っていくことを促している。

あなたは、人間のクリエイティビティをどのように評価するだろうか。ChatGPTなどを使って、「AIも結構クリエイティブだ」と感じた人もいるだろう。AI時代に、私たちは何を磨けば良いのだろうか。

【参照サイト】Not By AI Badges — A Badge for Your AI-free Content
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