パーム油は、コーヒーで代替できる。スコットランドのスタートアップが考えた驚きのアップサイクル

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食用油やマーガリン、石鹼などに多く使用されているパーム油。パーム油生産のためのアブラヤシ植栽は、森林破壊や大量のCO2排出などのさまざまな問題を引き起こしており、その使用については世界中で議論が行われている。2019年1月には、パーム油の流通世界一の貿易会社Wilmar International社が、全サプライヤーを衛星監視し森林破壊をくい止める計画を発表した。そんなパーム油の代替品を、私たちに身近なモノからつくる取り組みがある。

スコットランドのRevive Eco社が、コーヒーかすからパーム油の代替品をつくるプロジェクトを打ち出した。スコットランド国内のカフェやレストラン、オフィスで出た使用済みの豆かすを集め、コーヒーかす専用の加工工場でアップサイクルし、パーム油の代替品となるオイル製品をつくりだす。この製品は食品や化粧品、ファッションなど多くの分野に使用でき、その残りは自然な土壌改良剤として活用できる。

コーヒー豆がパーム油の代替品に

(c)Revive Eco

Revive Eco社は、コーヒーかすの成分にパーム油を構成する栄養素がたくさん含まれていることに注目した。同社の取り組みの根底にあるのは、「素材は、本来の目的のために使われた後でさえ、大きな価値を持てる」という考えだ。毎年50万トンを超えるコーヒーかすが発生し、そのうち90%は埋立てまたは焼却され、処分にかかる費用は1億ドルにものぼるという。同社は、パーム油の生産と同時に、コーヒーかすの廃棄を止めようとしているのだ。

コーヒー豆を新たなモノにつくりかえるアイデアについては、他にもこれまでIDEAS FOR GOODでご紹介してきた コーヒーを燃料にして走るロンドンバスや、コーヒーかすからつくる丈夫で美しいカップなどがある。

コーヒー豆がパーム油の代替品に

(c)Revive Eco

Revive Eco社は、すでにスコットランド国内で20トンのコーヒー豆を回収した。先日は、加工工場をつくるための資金調達も行い、今回のプロジェクトを通して実際に約36トンのCO2削減に成功している。

毎日出るコーヒーかすでパーム油の代替品をつくるという、新しいRevive Eco社の試み。今後の展開がとても楽しみだ。

【参照サイト】Revive Eco
【参照サイト】Closing the loop on coffee shop waste.
【関連ページ】森林破壊とは?数字と事実・原因・解決策