フィンランド発、廃プラスチックとコーヒーかすからできた機能性抜群のスニーカー「Rens」

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日本国内の埋め立て処理場がいっぱいになってしまうまで、残り約20年。プラスチックが土に還らないことはよく知られているが、実は土に還る有機物の埋め立てにも環境負荷がかかることをご存知だろうか。食品廃棄物などの有機物を土に埋めると、生分解の過程でメタンガスが発生する。このメタンガスが、地球温暖化を促進させてしまうのだ。

世界では一日に20億杯ものコーヒーが飲まれており、大量のコーヒーかすが埋め立て地に送られることになっている。そんなムダになってしまうコーヒーかすと、廃棄プラスチック、2つを同時に有効活用して「機能的なスニーカー」を作っている会社がある。フィンランドのヘルシンキに本拠を置くスタートアップ「Rens Original」だ。

Rens

Image via (C)Rens

Rens一足には300gのコーヒーかすと6本の500 mlペットボトルが含まれている。コーヒーかすを乾燥させて粉砕したのち、再生プラスチックペレットと混ぜて加熱、糸を生成する。この糸を織り込んで、伸縮性抜群のRensスニーカー用の独自の生地がつくられている。

Rensはエコなだけでなく、機能性も抜群だ。まずは、防水性。Rens社が開発した防水膜が靴の外側からの浸水を100%防ぎつつ、高い通気性を保っているのが特徴だ。吸湿発散性に優れており、汗をかいても靴の中の湿度を外に発散させ、蒸れを軽減させてくれる。さらに、コーヒーがもつ天然の抗菌特性が、イヤな臭いの発生も防いでくれる。

Rens

コーヒーには紫外線を遮断する性質があるため、靴の表面が日焼けして変色するのを防いでくれるのも嬉しいポイント。原材料に動物性製品は使用されておらず、ヴィーガンの人でも安心して着用できる。Image via (C)Rens

Rensは1ペアで460gと軽量なつくりだ(一般的なスニーカーの重さは片足350~400グラム)。靴底にはラバーグリップの滑り止めが付いており、雨の日でも安心。スタイリッシュでファッション性にも優れているため、都会からハイキングまでと幅広いシーンで着用できる。

現在、Rensはキックスターターにおいてクラウドファンディングキャンペーン中で、すでに目標額の15倍以上を達成(※2019年7月24日現在)しており、注目の商品となっている。

サステナブルで機能性にも優れたスニーカー、Rens。一足試してみてはいかがだろうか。

【参照サイト】Rens | World’s First Waterproof Shoe Made From Coffee
【参照サイト】一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成29年度)について
【参照サイト】“How Do Coffee Traditions Differ Around the World?”

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