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情報格差(デジタルデバイド)

情報格差(デジタルデバイド)

情報格差とは(What is Digital divide?)

情報格差(デジタルデバイド、またはデジタルディバイド)とは、インターネットなどの情報通信技術(ICT)や、スマートフォンなどのデジタル機器を持つ人と、持たない人のあいだにできる格差のことです。「デジタルな情報にアクセスできない」ことは、さまざまな場面でデジタル化が進んだ現代においては教育的、経済的、そして社会的な格差を生む一因にもなっています。

不十分な教育、インフラの不整備、貧困などの理由で情報通信技術の利用が困難な人は「情報弱者」と呼ばれ、就職から普段の買い物まで、さまざまな場面における情報収集で不利であるとされます。また、情報格差は単にテクノロジーに「アクセスできるかできないか」だけではなく、アクセスしているテクノロジーや、情報の質の低さに関しても言われています。

ですので情報格差は、世界的にインターネット使用率の低いアフリカの子供がPCを持っていなくて困る、というようなだとは一概に言えません。先進国でも十分にありえることなのです。下の表を見ると、情報格差はさまざまな特徴を組み合わせたうえで定義づけされることがわかります。

デジタルアクセスレベル

  • インターネットへのアクセス
  • 実際の使用頻度
  • 効果的なインターネット利用(限られた機能だけ使っていないか、など)

ユーザーの特徴

  • 年齢
  • 収入
  • 地域
  • 教育

使う技術の種類

  • 固定電話
  • 携帯電話(ガラケー)
  • デジタルテレビ
  • スマートフォン
  • パソコン

現在、そんな情報格差による不利な状況を変えるため、先進国を中心に世界中で子供のころからICT教育や情報リテラシー教育、プログラミング教育などを取り入れる動きが高まっています。

日本では、住民登録や引っ越しなど行政関連の手続きを原則デジタル申請に統一する「デジタルファースト法」が2019年5月に可決されました。これによる情報格差はどのように解消されていくのか。これからの動きに注目です。

数字で見る情報格差(Facts & Figures)

情報格差の現状に関する数字と事実をまとめています。

  • 世界の人口72億人のうち、インターネットを使う人は40%。使わない人が60%(2014/ITU
  • インターネットを使う人の比率は、先進国では78%、発展途上国では32%(2014/ITU
  • インターネットを使う人の地域別比率は、ヨーロッパが一番多い75%。次にアメリカ対立が65%、独立国家共同体が56%、中東諸国が41%、アジア太平洋が32%、アフリカが19%(2014/ITU
  • ブロードバンド ネットワーク契約数について、世界の人口72億人のうち、先進国の固定ブロードバンド契約率は27%、発展途上国では6%。モバイルブロードバンド契約率は先進国が84%、発展途上国では21%(2014/ITU
  • 日本の個人によるインターネット利用率は80.9%。そのうち、13歳~59歳までは各階層で90%を超える。しかし65歳からは70%を下回る(2017/総務省
  • 日本の世帯年収別のインターネット利用率は、400万円以上の各階層では80%を超える。しかし200~400万円では74.1%、200万円未満では54.2%である(2017/総務省

世界の現状に関するデータは2014年のものですが、まだまだインターネットを日常的に使えない状況にある人が多く、アフリカなど経済格差の激しい地域では、平均して20%以下であることがわかります。

ただ、最近では経済的な発展途上国でも電子決済や、アプリによるタクシー配車などが盛んで、急速に一般市民にインターネットが普及しているという現実もあります。

情報格差が生じる原因(Causes)

情報格差が生まれる原因としては下記が挙げられます。

  • 教育、学歴の差
  • 収入の差
  • 自身と周囲の人間の高齢化
  • 身体的、精神的な障がい
  • ITインフラの不足
  • 住む地域のインターネット需要の差

家庭内、または学校におけるICT教育の不足は情報弱者を生みます。生まれ育った環境によっては、貧困でインターネット利用どころではないという場合も。身近な環境でITインフラが無く、周りも使うことができないと、次のIT人材が育ちにくいという特徴もあります。

地方においては、過疎化や高齢化が進んでいるところも多くあり、ブロードバンド設備に投資するメリットが薄いことが、情報格差を生む理由となっています。また、さまざまなテクノロジーの普及が都市部では進んでいたとしても、地方の特に高齢者はそれを使う人が若年層に比べて少ないという理由から、地方は後回しにされ、さらなる情報格差を生みます。

情報格差はなぜ問題なのか?(Impacts)

情報格差は、なぜ問題なのでしょうか。主な理由としては下記が挙げられます。

  • 教育的、経済的、社会的な格差の広がり
  • 緊急時の対応遅れによる危険性
  • ITリテラシー不足による犯罪の危険性
  • 高齢者の孤立
  • 国際的な考えや競争に対応できない

災害やテロなどの緊急時では、自分で状況を調べたり、海外であれば言葉をスマートフォンで翻訳したりする能力がなかったりすることによって状況を把握できず、大きな被害を受けてしまうことがありえます。また、ITリテラシーの低さによって個人情報をインターネットにアップしてしまうと、ストーカーなどの犯罪が起こりやすくなります。

情報弱者はインターネットへのアクセスが限られているため(または知らなくて使えないため)、多様な知識や考え方に触れる機会も自然と減ってしまい、教育や経済などの分野においても「弱者」になってしまうことがあります。そして、その「弱者」の立場の人が育てた次の世代も、生育環境から「弱者」になりやすいという悪循環が起こるため問題なのです。

情報格差に関する国際団体(Organization)

情報格差に取り組む国際的な団体としては下記が挙げられます。

情報格差を解決するアイデアたち(Ideas for Good)

情報格差に関連する問題を解決するために、できることは何でしょうか?

IDEAS FOR GOODでは、最先端のテクノロジーやユニークなアイデアで情報格差に関連する問題解決に取り組む企業やプロジェクトを紹介しています。

【参照サイト】The Global Digital Divide