トリックアートで交通事故を防ぐ。アイスランドに登場した、立体に見える横断歩道

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信号機のない小道では、横断歩道を歩行者が渡ろうとしているにも関わらず、自動車が速度も落とさずに突っ切ってしまう光景をよく目にする。本当はどんな道でも歩行者優先のはずなのだが、そのルールはなかなか守られないのが現状だ。しかし、ドライバーのそうした少しの油断が、大きな事故につながることは誰もが知っている。

アイスランドの小さな町イーサフィヨルズゥルでは、細い道の横断歩道の前では自動車が自然と速度を落とすようにと、トリックアートを使って横断歩道にユニークな仕掛けを施した。横断歩道に通常の白い塗料だけでなく薄いグレーと濃いのグレーをそれぞれ絶妙な場所に塗ることで、正面から走ってくる車から見ると白い立体の棒が宙に浮いているように見せかけたのだ。横断歩道の上を歩く歩行者も宙に浮かんでいるように見える。この横断歩道に出くわすと、ドライバーは見慣れぬ光景に慌てふためいて思わず走る速度を緩めてしまう。

この横断歩道はドライバーからだと立体的に見えるが、歩行者の視点から見ると白とグレーの塗料が平面的に塗られているようにしか見えない。横断歩道を真上から見るとさらに面白く、白い柱が宙に浮かんでいるように見える。どの方向から見るかによって見え方が変わる、だまし絵の横断歩道なのだ。

現段階ではこのプロジェクトはまだ実験段階で、イーサフィヨルズゥルはこの個性的な横断歩道が実際にどういう影響を与えるか見たうえで他の場所への導入も検討するという。

いたる所に同じ仕掛けを施すと、ドライバーは見慣れてしまい結局効果は薄れてしまうので、意外性をいかに保つかも大事なポイントとなりそうだ。しかし、トリックアートを使って交通事故を減らすというユニークなアイデアは、世の中には色々な問題解決アプローチがあり、柔軟に考えることの大事さを教えてくれる。

【参照サイト】3D Zebra Crossing
【参照サイト】3D Zebra Stripe Crosswalk in Iceland Slows Traffic with Stunning Optical Illusion