街で見かけたポスターに、もし栄養があったら?イギリスの食生活改善プロジェクト

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栄養不良──食べ物の量が不足してガリガリにやせ細っていることではなく、健康に育つためのバランスのとれた栄養が摂取できていない状態のこと。肥満の状態なども含まれる。

世界保健機関(WHO)によると、世界には過体重または肥満の成人が19億人いるという(※1)。私たち一人ひとりが食に関する理解を深め、健全な食生活を送るようになるには、どうすればいいだろう。

大手食品メーカーのドール・サンシャイン・カンパニーは2022年、一つのきっかけとして、イギリス国内の街中にとあるポスターを設置するキャンペーンを行った。一見普通のポスターだが、実は「道を通りがかる人が普段摂取している食品よりも多くの栄養素がある」ことを知らせる仕掛けがある。

街中に貼られた「栄養不良」に関するポスター

街中に貼られた「栄養不良」に関するポスター

ポスターには、「ロゴを含めた全ての文字が、そこにある自販機で買えるチョコレートバーよりも多くのビタミンAとCを含んでいます。なぜなら、このインクはグレープフルーツとブルーベリーで作られているから」とある。イギリスのデザインスタジオであるBompas & Parrと協働し、廃棄されるフルーツを使ったインクを製造。他にもりんごや、オレンジなどを使ったインクがあるという。

他にも、フライドポテトを販売するキッチンカーの近くに貼られたポスターには、以下のように書かれている。

栄養不良に関する事実。このポスターに使われているインクには、平均的な付け合わせのフライドポテトより多くのビタミンCが含まれています。なぜなら、このインクはブルーベリーでできているからです。もっとフルーツを食べましょう。

ずっしりとした重さを感じるフライドポテトよりも、薄いポスターに使われるインクのほうが多くのビタミンCを含んでいるという情報には、立ち止まって考えさせられる。

あなたは、このポスターをみて何を思うだろうか。今度買い物に行くとき、少し健康を意識して、フルーツや野菜などの食材を多めに買おうという気になったら幸いだ。

※1 Fact sheets – Malnutrition
【参照サイト】Nutritional Ink · Malnutrition Facts · #changethefacts
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