【SB2020Yokohamaレポ #3】3人の編集長が語るサステナビリティ最前線。ジブンゴト化を促す伝え方とは

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2020年2月19日、20日の2日間にわたり開催された「サステナブル・ブランド国際会議2020(以下、SB)」。本記事では、2日目に開催された「サステナビリティ最前線-メディア編集長が語る未来」のセッションにフォーカスを当てたい。こちらのセッションでは、ファシリテーターにSBアカデミックプロデューサーの青木教授を迎え、カラーの異なる3つのメディア編集長同士の対談が実現した。トレンドの最前線に立つ編集長らの見るトレンドや、SDGsにまつわる効果的なメディア・コミュニケーションの仕方まで、セッションの内容をたっぷりお届けする。

【ファシリテーター】
サステナブル・ブランド国際会議 アカデミックプロデューサー
駒澤大学 総合情報センター 所長 / 経営学部 市場戦略学科 教授
青木 茂樹【パネリスト】
ハーチ株式会社
代表取締役(IDEAS FOR GOOD編集長)
加藤 佑

ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン株式会社
編集長
竹下 隆一郎

株式会社ハースト婦人画報社
エル コンテンツ部 総編集長 / エル・ジャポン編集部 編集長
坂井 佳奈子

登壇者たち

左から:加藤氏(IDEAS FOR GOOD)、坂井氏(エル)、竹下氏(ハフポスト)

編集の現場で感じた、消費者の価値観の変化

──まず、「読まれる記事」の傾向から分かる消費者の価値観の変化について、ハフポスト編集長竹下氏が語る。

竹下氏:普段から様々な企業を取材しているのですが、この1~2年である変化に気づきました。企業の取材記事で、単に企業の歴史や創業理念について取り上げただけのものは読まれなくなってきているんです。一方で、社長や社員本人のビジョンやアクションについて掘り下げた記事は読まれやすくなっているんですよね。前者の記事が1PV(ページビュー)あたり1分しか読まれないのに対し、後者の記事は3分ほど読まれている。つまり、消費者は「会社がどんな未来を創ろうとしているのか」「どこを目指しているのか」に強い関心を持っているということです。

竹下氏

竹下氏

──続いて、こうしたサステナビリティやSDGsのニーズについてそれぞれのメディアではどう考えているか、それに伴いメディアの編集方針にも変化があるのかという話に。「一言で言うと、SDGsやサステナビリティというテーマは編集側から見てもずいぶん盛り上がっている」と述べたのは加藤氏だ。

加藤氏:サステナビリティやSDGsという概念が広く浸透していくなかで、僕たちのメディアが大事にしているのが「トランジション」という考え方です。例えば、大企業が何かSDGs関連の取り組みを始めました、と発表されると「同じ企業が出している別のプロダクトラインでは環境に悪い物質を使っているじゃないか」「SDGsウォッシュだ」と叩かれることも多いと思うんです。もちろんその中にウォッシュに該当するような事例もありますが、企業さんとお話をしていると「トータルで変えたいというビジョンはあるけれども、今すぐ全ては変えられない」「そのなかで、できることから始めている」というケースが多いことも分かるんですね。

加藤氏

加藤氏

加藤氏:一生懸命できることから始めているのに、「完璧じゃないからウォッシュだ」と判断してしまっては、可哀想だと思うんです。最初の一歩を踏み出した企業さんが、トータルで満足のいくサステナブル経営をしていくまでの「トランジション」を僕たちは支援したいと思っています。

──と、企業の「中の人」と話す機会の多い編集部ならではの視点を述べた。

世間に蔓延する、皮肉っぽい雰囲気を打開するには

──メディアを運営していると、「今の日本社会には、皮肉や冷笑のような雰囲気が蔓延している」と感じられる、と竹下氏。例えば、企業のトップが「SDGsに取り組んでいこう」と言ったときには、社員たちから「またトップが何か言ってるよ」と冷めた目線が感じられる。あるいは、記事に書かれた企業の崇高な理念を読んだ読者が「どうせうわべなんでしょ」と引いてしまう。こうしたことがあちらこちらで起きていると彼は言う。
皮肉的な雰囲気

Image via Unsplash

竹下氏:実は、エコに暮らすために記者が考えたことを綴るハフポストの企画が「ごみゼロ日記」という名前になったのも、この風潮に対応するためでした。世界のトレンドを考えると「ごみゼロ」ではなく「ゼロウェイスト」という単語を使用するほうが自然だと思ったのですが、横文字だと「また意識高い人がなんかやってるよ」と捉えられかねない。そう思い、わざわざ日本語っぽくしたんですね。

日本って、一見環境問題対策が進んでいる国だったはずなのに、いつの間にか世界のトレンドに乗り遅れている。そして、「サステナビリティやSDGsといったものは欧米のもの」「自分たちには関係ない」という皮肉的な空気まで流れてしまっています。これは、深刻な問題です。

──彼は、こうした空気に対抗するために実践していることがあると語る。

竹下氏:まずは、「個人の声を大事にすること」。少しでも「上から目線」だと感じられた時点で、話を聞きたくなくなってしまう人もいます。ですからまずは、当事者目線を持って物事に当たるのです。これを私たちは「横から目線」と呼んでいます。

横から目線

Image via Pexels

──彼が挙げたもう一つの工夫は、意外なものだった。

竹下氏:今話題のグレタさんっていますよね。私もあえて今「グレタさん」と言いましたが、ハフポストの誌面では「環境活動家グレタ・トゥーンベリさん」とフルネームで表記するようにしています。彼女が出てきた当初、日本のテレビは彼女のことを「環境少女」「グレタさん」と呼んでいました。女性でしかも若いからファーストネームで呼ぶ。これは浅田真央選手を真央ちゃんと呼ぶのと同じような感覚ですね。こういう細かいところに日本のジェンダー意識の低さというのが表れていると思います。

ファーストネーム、ラストネームをつけ、肩書きにも「環境少女」ではなく「環境活動家」と書く。こうすることで「今声を上げている子供たちは自由研究をしているわけではなく、本当に真剣に活動している」「彼らの声を、一人前の人間の声としてきちんと扱わなくてはいけない」というメッセージを発信しているのです。どうしてハフポストではグレタさんの名前がいつもフルネームで書かれているんだろう、とひっかかりを感じてもらえるように。ちょっとした仕掛けを用意することで皮肉的な空気を変えていきたいなと思っていますね。

トレンドを発信するだけじゃない、ファッション誌

──エルの編集長・坂井氏は、エルが重要視し、伝えてきたメッセージには昨今のサステナビリティやSDGsに通じる視点があったのではないかと語る。

坂井氏:そもそもエルは第二次世界対戦が終わった年、まだ生活などままならない時勢に生まれた雑誌です。ロシアに生まれ、アメリカでジャーナリズムを勉強したエレーヌ・ラザレフという女性が立ち上げました。創業者の彼女がグローバルに活躍した女性でしたし、フランス語で「彼女」という意味の「エル」が雑誌名となっているように、エルはまさに「女性のエンパワーメントのための雑誌」。彼女の会社が最初に掲げた「Open Your Appetite──女性の好奇心欲求を開放させましょう」というものが今でも変わらないコアメッセージになっています。

坂井氏

坂井氏

坂井氏:ただトレンドを発信するメディアではなかったですし、そのせいで叩かれたこともありましたが、先述の「Open Your Appetite」の信念をもとに環境やエコライフ、ワーキングマザー等に焦点を当てた特集を比較的早くから行ってきました。例えば、女性の社会進出に強い意識を持っている女優・エマ・ワトソンさんが国連でスピーチをされたとき。誌面に文字をぎゅうぎゅうにしてスピーチ全文を掲載しました。ファッション誌はビジュアルで楽しむところも大きいのですが、あのときは、「彼女の言葉を全て載せることに価値がある」と思い切りましたね。

──他にも、フランス版のエディターがタリバンに潜入、その女性たちに聞いた話をもとにした超社会派記事を掲載したこともあったとか。さらに、彼女は続ける。

坂井氏:2019年にはサステナブル特集を行いました。サステナビリティとファッションというテーマで語ろうとすると、「新しい服をつくること、着ることが悪」というメッセージ性のほうが強く出てきてしまって。環境に負荷をかけるのは良くないけれど、洋服を着ることで得られる幸せだってある。エルを読んでくださる読者はファッションが好きな方々ですから、そのあたりをどう伝えようかと、メッセージのバランスについてはたくさん考えました。最終的には、ファッションかサステナビリティかを選ぶのではなくて、「両方両立する方法がないかを考えるようなページ」を色々と作りましたね。これには読者の方からもコメントをたくさんいただきました。知らないことを知るのは非常に重要だし、無意識であることが一番罪。「無自覚・無意識ってまずいのかもしれない」という一歩目の気づきを与えられたというのが、私たちもすごく嬉しかったです。

「サステナブル」も、人間本位の考え方?

──青木教授からの次の質問は、「Good Lifeを送りたいと考える読者に知ってほしいと思うキーワードは?」「あるいは、それらを読者に伝えるためにどんなアプローチをとっていますか?」というものだった。読者の皆さんにもぜひ知ってもらいたいと思うキーワードは「サーキュラーエコノミー」、と語ったのはIDEAS FOR GOOD編集長の加藤氏。2019年末には編集部で取材のためヨーロッパを訪ね、現在「欧州サーキュラーエコノミー特集」と題して記事を公開している。

加藤氏:サーキュラーエコノミーについて語ろうとすると、日本ではまだ「What(サーキュラーエコノミーとは何か)」の議論が多いと思います。一方、欧州では具体的に「サーキュラリティを達成してどんな社会を目指すか」、あるいは「本当にサーキュラリティが達成されているかをきちんと測定する」というように次の議論の段階に来ているようです。例えば、サーキュラーエコノミーに移行するにつれて、いわゆるトリプルボトムラインと言われる「プラネット・ピープル・プロフィット」のうちプラネットとプロフィットには関してはメリットが生まれやすい。しかし、その陰で仕事を失う人も出てくるわけです。そういった、経済から取りこぼされてしまった人にどう対応するのか。どうインクルーシブな社会にしていくかというピープルについても考えているようですね。

あるいは、持続可能な成長を目指す風潮に異論を唱える「デ・グロース(脱成長)」と言われる概念も一部で注目を集めています。自然界だと無限の成長は絶対にありえないのに、なぜGDPといった経済指標だけはずっと成長しつづける前提で、それを目指さなくてはいけないんだろうという議論ですね。

Image via BURST

──欧州で巻き起こる議論を紹介してきた彼は、ここで最近自身が想いを巡らせていることについて述べた。

加藤氏:個人的な意見ですが、「サステナブル(持続可能)」も、自然界と人間界を分けた考え方だなと思っていて。人間界を繁栄させる上で必要とされる自然資源を枯渇しないようにする、という人間目線が「サステナブル」なのかなと思うんですね。一方、最近よく出てきている「リジェネラティブ(再生的な)」という考え方は、人間自体を「自然界の存在の一部」として位置づけ、自分たちの活動を通じて自然そのものをもう一度再生して行くという考え方。そもそも、自然界と人間界を分けていないんですよね。

自然と人間を分けない考え方

Image via unsplash

加藤氏:そうすると、最近、日本の可能性に気付いてきたんです。もともと日本は西洋とは違って、きっちり分けるような考え方をしない。それに、日本って一番持続可能な企業が多い国なんですね。創業1,000年以上の企業は世界に14社。そのうちの8社は日本企業です。100年以上続く日本企業は33,000社にも上ります。これらの企業の成長率は飛びぬけて高いわけでもない。そうすると、成長を追い求めることが必ずしも正解ではないのかも、と思えてきます。日本に持続可能な企業が多いのはなぜなのでしょう?気になってきますよね。最近は、「海外のほうが進んでいる」と言われることのほうが多いですが、実は日本にも昔からある「いいもの」が何かあるんじゃないか。それをもうちょっとちゃんと探したいなと思っています。

こういう風に、サステナビリティひとつとってもいろんな考え方があります。海外の事例、日本の事例、最新の考え方、温故知新の考え方など……「読者にとって」新しいと思えるような概念をどんどん紹介していくことで、インスピレーションを与えていきたいですね。

加藤氏

加藤氏

ジブンゴト化してもらえないと嘆く前に、工夫を

──続いて、坂井氏が「SDGsってなんかちょっと難しい、めんどくさい」と感じている人たちに興味を持たせるため、常日頃から考えていることを紹介。

坂井氏:教科書みたいなことを書いた雑誌なんて誰も買ってくれませんよね。正しい知識を届けつつ、興味を持ってもらう、買ってもらう──そのバランスのとり方を考えていくうちに、エルの強みである海外のセレブリティや人気モデルというコンテンツを活かす方法にたどり着きました。エルは世界中で展開しているので、海外セレブの独占記事やライフスタイルの紹介を誌面の中で展開することが可能なんですね。ファッション業界のサステナビリティのリーダーとして活躍されているステラ・マッカートニーさんをはじめ、彼らセレブリティの考え方や描く未来像を紹介するなどして、難しい事象と消費者との橋渡しができないかを考えて誌面作りをしています。

──ここで坂井氏は、印象的だった出来事について紹介した。2018年、第71回カンヌ国際映画祭のオープニングセレモニーに登場した女優のケイト・ブランシェットさん。彼女は、黒いレースが美しいアルマーニ・プリヴェのオートクチュールドレスを着用していた。驚いたことに、実はそのドレス、彼女が4年前の第71回ゴールデン・グローブ賞で女優賞を受賞した際にも着用していたドレスだったのだという。

坂井氏:体型が変わっていないという凄さもありますが、「一回着たドレスはもう二度と着ない」セレブリティも多いレッドカーペット上で、彼女ほどの影響力のある人から「一枚の服を長く愛そう」というメッセージが発信された。こういうふうにしてメッセージを連鎖させていくことは、効果的だなと思いますね。

一枚のドレス

環境のためにいち早く動いているセレブと読者の間の距離を縮めるため、「言葉をつくる」こともあるのだとか。海外のおしゃれな人がどんなワードローブで生活しているのかを覗きに行く取材企画では「クローゼットデトックス」「グリーンクローゼット」というキャッチーなワードが誕生した。
|Image via unsplash

テクニックを語らずして、本質は語れない

──続いては、SDGsのように一見とっつきにくいものを読者に伝えるときに気を付けていることについて竹下氏が紹介。

竹下氏:僕たちは「ファーストスクリーンをどうするか」ということをすごく気にしていますね。ファーストスクリーンっていうのは、読者が見ているであろう画面のことです。セッションにいらしている皆さんは今、この会場の大きなスクリーンに資料が映っているのを見ていますね。ですが、平日の18時、多くの人は満員電車でスマホを見ているはず。大きなスクリーンで資料を見ているって言うのは普通の状況じゃないんですよ。

フォーラム会場の大きなスクリーン

Image via Pixabay

竹下氏:こうしたセッションに来ている人は、トピックに関心がある人達ですよね?興味があるからこそイベントに足を運び、大きなスクリーンにうつるスライド資料を見ているわけです。ですが、普通の人はスマホのスクリーンを見ている。だからこそ、このファーストスクリーン=スマホの小さな画面上で何が言いたいのかが伝わるように記事を作らなくてはいけないのです。まず目線を変えて、根本的なところから考え直していかないとダメなんですよね。ちなみに、うちの編集部では記事も動画も全て一度スマホに送って見え方をチェックするようにしていますよ。

──竹下氏には、もう一つ気を付けていることがあるという。

竹下氏:自分たちと読者(消費者)はインターネット上で直接繋がっているように見えますが、それはフィクション。間に「何か」が入ってるんですよね。GoogleとかFacebookとかTwitter とか……が入っていて、彼らのルールで記事が流れるところが決まっているんです。だからこそ僕たちも、彼らのルールをどう把握するのかよく考えています。

こういうテクニックの話をすると「もっと本質的な話をしろ」って言われるんですが、実は、テクニックを語らずして本質は語れないのです。そもそも読んでもらえなければ話にならないのですから。

──さらに、彼は「PVを狙うならスキャンダラスな見出しを付けた方がいい」という説についても、こう切り込む。

竹下氏:かつてのインターネットはそうだったのですが、今は読者も成長していて、釣り見出しの記事からはすぐに離脱するようになっているんですよね。そして、Googleは読者が何秒で記事から離脱するかを計測していて、離脱が早いとどんどんページ順位が下落していく。ちゃんと真面目にやっている方が勝つようになってきたんです。テクノロジーも綺麗事を重視するようになってきているという感じでしょうか。ジェンダーとか環境とか大事なテーマについて正しく発信すれば発信するほど掲載順位が上がるし、それが収益にもつながる良い循環となってきている。そんな印象ですね。

境界線が曖昧になっていく

──続いての青木教授からの質問は、「サスティナビリティ・SDGsのこれからについて考えていることは?」というもの。これに対し、加藤氏は「これからは、生産と消費の距離を近づけるサービスが流行っていく、必要になっていくと思います」とキッパリ。

加藤氏:距離を近づけるっていうと抽象的ですが、「生産者と消費者の顔がお互いに見えるようにする」ということです。ここの距離がどんどん広がった結果、今はお互いに顔が見えなくなって、信頼関係がなくなってしまっている。例えば、食品メーカーは「買った人がどうやって保存してくれるかがわからない」から、念のため賞味期限を短くする。そのために食品ロスが発生しやすいとかですね。これに対するソリューションは「距離を近づける」、それにつきると思っています。

──その方法として加藤氏は、地産地消など「物理的な距離」を縮める方法、そしてカカオなどのように日本で育てるのが難しいものであれあばブロックチェーンなどを使って「技術的に距離を縮める」方法を挙げた。また、先に注目しているキーワードとして挙げていたサーキュラーエコノミーも「生産と消費の距離を近づける」ソリューションの一つだと語る。

加藤氏:サーキュラーエコノミーって、誰かが廃棄したものが資源になるということ。つまり、生産者と消費者の境界が曖昧になるということですから、生産と消費の距離は限りなく近づきますよね。

近づくとどうなるかというと、ごまかせなくなる。だからこそ、誰が見ても美しいと思うもの、誰もが本当に望む「本物」だけが残っていく世の中になるはずです。これからのキーワードは「真・善・美」になっていくのではないでしょうか。

──一方、竹下氏は、メディアの部署を例にとって語る。

竹下氏:メディアって大体、経済部とか政治部とか部署に分かれるんですが、ハフポストには部署がありません。専門記者もあえておいていません。これまでと違ってSDGsの問題って、経済だけじゃダメだし、政治だけでもダメ。もしかしたらスポーツが関わってくるかもしれないですよね。SDGsって、ジャンルの違う目標を示す17のカードが同じ画面に並んでるのが面白いなと思うんです。それぞれ別のジャンルだったのが一枚で表現できるんですから。

──そんな竹下氏の言葉を受け、青木教授は「SDGsによって、小学生から社会人まで幅広い年齢の人が、政治から経済まで幅広いテーマを、しかもグローバルに共通理解して繋がるチャンスが出てきた」と語る。

青木教授:今までだったバラバラだった分野を横断し、離れすぎていた生産と消費の距離をくっつける。それがSDGs・サステナビリティの時代、ということですね。思想と技術で経済や世界を再編集する──まさにトランスフォーメーションの時代が今、訪れています。

トランスフォーメーションの時代

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編集後記

トレンドの最前線に立つメディアの編集長たちが、サステナビリティやSDGsに関するトレンドをどう捉え、それを伝えるためにどのような工夫を行っているのかを知ることができた今回のセッション。メディアのカラーはそれぞれ異なるが、自分たちの信念に基づいて伝えるべきメッセージを選定し、力強く発信しているのは三社とも同じだった。

・うまく伝わらないと思ったら、消費者とのコミュニケーションの仕方を見直す。
・単語ひとつの選び方にもこだわりを持つ。
・「この国は進んでいる」「このやり方が良い」と固執せず、幅広い味方に触れる。

編集長たちが与えてくれたこうした知見は、メディアの運営に限らず、企業コミュニケーションにも活かせるはずだ。国や地域、業種や職種、世代を超えて、もう一度つながりなおすSDGs時代。競争よりも「協創」を心にとめて、駆け抜けてゆきたいものである。

【参照サイト】エル・オンライン
【参照サイト】ハフポスト
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