【欧州CE特集#33】ベルリンで出会ったアップサイクル・サーキュラーファッションブランド5選

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ドイツの「東」と「西」の境目ベルリン。ベルリンの壁崩壊後は多様な人々が移り住み、モダンアートやヒッピー文化を発展させてきたこの都市で、近年ファッション分野に新しい風が吹いている。

これまで廃棄されてきた素材をいかし、元の製品よりも価値の高いものをつくるアップサイクルや、サーキュラーエコノミー(※1)の考えを取り入れたファッションだ。市内で年に2回開催されるベルリンファッションウィークでは、衣服づくりにおける持続可能性(サステナビリティ)が大きなテーマとして扱われ、より多くのブランドが繊維や古着の循環・再生に取り組んでいる。

本記事では、ベルリンのサーキュラー・ファッションブランドを5つご紹介する。欧州圏内であればすべてオンラインで購入・発送可能なので、外出自粛中にもショッピングを楽しんでみてほしい。

※1 循環型経済。廃棄物を「ごみ」ではなく「資源」と捉え、再生させることで環境・経済双方のメリットがある仕組みのこと。

ベルリンのサステナブルファッション

01. SHIO

SHIOは、ベルリンの店舗の中で衣服を製造するサステナブルなショップ兼スタジオだ。欧州圏内から倫理的に調達されたオーガニックコットンや天然素材だけでなく、中古の繊維をつかい、ファストファッションの逆を行く丁寧でエシカルな「スローファッション」を作り出している。

メンズウェアや、レディースウェア、ジュエリーのほか、シンプルで上質な日本の和紙づくりにインスピレーションを受けたギフトカードなどの雑貨も販売している。

詳細
施設名 SHIO
住所 Weichselstraße59 12045 Berlin
営業時間 12:00~19:00
営業日 月~土
URL http://www.shiostore.com/

02. Wunderwerk

Wunderwerkは、“Don’t panic, it’s organic.” をスローガンとしたファッションブランド。資源の再生はもちろん、公平な労働、有機栽培された材料の使用、有害物質や石油製品の排除、使い終わった衣服の再利用など、すべての製造過程に細かなルールを設けており、責任あるブランド経営を行っている。

メンズ・レディースともに、ビジネスシーンにも着ていけるカジュアルな衣服を販売している。

詳細
施設名 Wunderwerk
住所 Kastanienallee 11 10435 Berlin
営業時間 11:30~20:00
営業日 月~土
URL https://www.wunderwerk.com/

03. schmidttakahashi

schmitdttakahashiは、要らなくなった古着を回収し、新たな服に生まれ変わらせるブランド。「服は、たとえそれが安価なファストファッションだとしても、人の手に渡った時点でストーリーが生まれる」と考え、古着の回収の際には寄付者にアイテムのデジタルIDを付与する。

衣服の寄付者は、それがどのような服に生まれ変わったのかを追跡可能。製品の情報はすべてオンライン上で公開されるため、寄付者が思い出を共有したり、未来の所有者がコメントしたりできる。

詳細
施設名 schmidttakahashi
住所 オンライン販売のみ
URL https://schmidttakahashi.com/

04. mimycri

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mimycriは、ベルリン有数の珍しいものをアップサイクルしたバッグブランド。中東やアフリカの難民が欧州に渡ってくるときに使用していたゴム製ボートを再生し、オリジナル製品を作っている。

丁寧に作られたバッグやポーチは、単にそのデザインで人々を魅了するだけではなく、購入者に製造の背景である難民のストーリーを伝える役割も果たしている。

詳細
施設名 mimycri
住所 オンライン販売のみ
URL https://www.mimycri.de/

05. ZAZI

レディースの一点ものコートを販売しているアップサイクルブランド。廃棄された布を、中東や南アジアの女性たちが編み上げている。一つひとつの衣服の説明欄には、誰がどのようにこの衣服を作ったのかが綴られており、一つのコートの製造にかかるコストの比率も公開。

まるで生産者それぞれの民族衣装のような華やかなデザインで、他に類を見ない。

詳細
施設名 ZAZI
住所 オンライン販売のみ
URL https://www.zazi-vintage.com/

まとめ

店舗のあるブランドやZAZIのスタジオをベルリン滞在中に訪れると、みんな快く製品の背景やブランドのミッションを話してくれた。ここ数年でサステナブルなファッションの需要の高まりを感じるという。もともと環境意識も高くリサイクルに積極的なドイツだが、今後はアップサイクルやサーキュラーエコノミーに焦点を当てたファッション事業が、ベルリンを中心にさらに増えてくることだろう。

サーキュラーエコノミーの基本は、自分にとっては「ゴミ」でも、誰かにとっては「価値ある素材」かもしれない、と考えることだ。だから、その誰かと協力すれば廃棄物が出ないどころか、柔軟な発想で新たな価値を持つファッションが生まれる可能性がある。そんな循環が当たり前になっていく未来を、願わずにはいられない。

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