音であの夜に戻ろう。コロナ禍にメキシコのバーが始めた音声サービス「I Miss My Bar」

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日本の都市部では緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が続き、飲食店でのひとときが恋しくなっている人も多いのではないだろうか。時短営業によって飲食店が大きな経済的打撃を受けているのはもちろん、そこに通えなくなった人々にもストレスが溜まる日々だ。「我慢のとき」だと分かりながらも、なかなか減ることのない感染者数に悶々としている人もいるだろう。

このような「我慢のとき」を迎えているのは日本だけではない。メキシコでは1日あたりの感染者数が一時は2万人を超え、その後下降傾向にあるものの、大統領がワクチン接種を呼びかけている状態だ。一時はロックダウンも行われていたメキシコで、Maverickというバーがユニークな施策を始めた。それはバーでの時間を音声で再現するというものだ。

ぜひこちらのページを開いてみてほしい。I Miss My Barと呼ばれるこのサイトでは、「働くバーテンダーの音」「人々の話し声」「窓に当たる雨の音」「注文した飲み物が到着するときの音」など様々な音声をアレンジして流せるようになっている。それぞれの音量も調整することができ、心地よいオリジナルのバーを作り出すことも可能だ。

Maverickは、I Miss My Barの開設にあたって以下のように述べている。

友達と会う、ジントニックとともに深い会話を交わす、まったく新しい人と出会う、そこでの雰囲気…… これらは他の何にも替えがたいものではありますが、またそうしたことが再開できるまで、あなたと繋がっていられるように、このデジタル作品をつくりました。Zoomでのパーティや家でのカクテルタイムの背景にぜひお使いください。

またMaverickは、全世界の困窮するバーに対しての励ましも述べ、自身が雇用するスタッフの生活へのサポートを呼びかけている。

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Image via Unsplash

新型コロナが教えてくれたことの一つは、何を議論するわけでもない、何を達成するわけでもない、他愛もない会話の大切さだろう。そうした時間を気兼ねなくオフラインで再開できるまではもう少し時間がかかりそうだが、I Miss My Barを使って少しでも家での時間を盛り上げてみてはいかがだろうか。

【参考サイト】I Miss My Bar
【参考サイト】Maverick

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