支援する人もされる人も健康になる。走ることで医療従事者をサポートする「Run For Heroes」

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新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)が猛威を振るう中、世界中で医療現場での深刻な状況が日々報告されている。日本においても医療従事者たちの防護服やマスク、病床の不足などの問題に加えて各地で院内感染も報告されるなど危険な状況は続いている。新型コロナ蔓延による自粛ムードが続く中で毎日医療現場へと働きに出る人たちは、世界中どこにおいても賞賛に値する存在である。

目に見えない敵と、死を覚悟で闘い続ける医療従事者たちをサポートしようと、イギリスで一人の女性によってSNS上で始められたプロジェクトが「Run For Heroes」。5キロ走り、走り終えたら5ポンドをイギリスの国民保健サービス(NHS)へ寄付しようという取り組みである。ただ一人で走って寄付するだけでなく、SNS上で5人の友達をタグ付け、タグ付けをされた人にも同じことをするように促すことで活動を広め、より多くの寄付金を集めることができるという仕組みだ。

参加者それぞれが自分のペースでジョギングをすることで健康になると同時に、医療現場の最前線で日々闘っている医療従事者たちの健康も支援しようというこの取り組み。歌手やスポーツ選手など多くの有名人も参加し、当初の目標であった5000ポンド(約66万6千円)は4日で達成、次なる目標であった500万ポンド(約6億6千万円)も先日ついに達成した。集められたお金は、新型コロナの治療に当たる医療スタッフやボランティアの健康維持のための必要物資や彼らの日々の交通費や駐車代、宿泊施設にかかる費用などに充てられる。

今日本でも手作りのマスクや防護服を作って自ら支援する人、営業自粛により困窮する飲食店や農家からテイクアウトやお取り寄せをするなど人が増えるなど、助け合いの輪は広がっている。皆が大変な状況の中で、ひとりひとりが今出来ることをすることは、直接的な支援だけでなく、人々の温かさや思いやりの伝播にも繋がる。現在SNS上では「バトン」という、出されたお題に従い他のフォロワーをタグ付けることで繋いでいく遊びが流行っているが、「Run For Heroes」のように、過酷な状況の中で頑張っている人を応援する、そんなバトンがあってもいいかもしれない。

【参照サイト】Run for Heroes 5km challenge creator Olivia Strong says £5million for the NHS would be the dream
【参照サイト】Virgin Money Giving RUN FOR HEROES
【参照サイト】Instagram run.for.heroes

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