「コロナウイルスで仕事ない」状況から時間給労働者守る、米大手テック企業の取り組みとは?

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中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症の世界的な流行を受けて、日本では小中高で休校になり、イベントの中止が相次ぎ、有給休暇の利用やリモートワークの活用が奨励されている。

しかし、それらが難しい人はリスクをおかして出勤するか、仕事を自己都合として休むしかない。有事に煽りを最も受けるのが、パートや派遣社員等の、いわゆる非正規労働者だ。時間給労働であるからこそ、仕事がなくなるとたちまち経済が困窮してしまう。日本では、正規労働者との格差を埋めるための対策が進められてはいるが、ここに来て労働の問題が改めてクローズアップされている。

この危機のなか、アメリカの大手テクノロジー企業は、時間給で働く人々を救う対策を行っている。3月初旬にフェイスブック、グーグル、マイクロソフト、ツイッター、アマゾンは、従業員に自宅でのリモート勤務をすすめて一部のオフィスを閉鎖しながらも、やむを得ず仕事が休みとなったシャトルバスの運転手や社員食堂の調理スタッフ、オフィスの清掃スタッフなどの時間給労働者の賃金を、休業補償として通常と変わらず満額支払うことを約束した。

ハウスキーピングスタッフ

現時点でフェイスブック、マイクロソフト、アマゾンの3社は、コロナウイルスに陽性反応を示した従業員が少なくとも1人いることを認めている。フェイスブックはサンフランシスコ・ベイエリアでのイベントを中止し、出張のキャンセルを推奨している。

マイクロソフトの社長であり最高法務責任者を務めるブラッド・スミス氏は「サービスニーズが減少しているなか、時間給で働くすべてのベンダーに通常通りの支払いを継続することを決定しました。やむを得ず時短勤務となった場合でも満額支払います」と自社ブログに記した。

ツイッターは、「リモートワークも活用し、自宅から業務をするのが難しいベンダーや時間給で働く労働者を含むすべての従業員に対する人件費を維持し、自宅のオフィス環境整備の費用も負担します」とコメント。

アマゾンの広報は「自宅勤務中、時間給労働者の賃金を全額支払うのに加えて、自社ビルに入居する地元の中小企業の家賃を1か月分を支援します」と述べた。

テクノロジーを扱う企業は、比較的リモートワークがしやすい事業形態と言えるが、それでも出勤が必要かつ時間給で働く非正規労働者がいることは忘れてはいけない。今回の取り組みは、大手企業だからこその施策とも言えるかもしれない。しかし仕事量自体が減っても、労働者の権利を守る決意を世界に先駆けて表明することは、なんとも頼もしい対応だったと言える。

コロナウイルスの流行という受難のときに、企業の規模に関わらず、まだまだ知られていない良い対策はあるはずだ。国内外問わず、事例を知っていたらシェアし、互いにインスピレーションを与え合えたら良いのではないか。

【参照サイト】Tech giants promise to pay hourly workers while employees telecommute
【参照サイト】Amazon, Google and Facebook to pay hourly workers regular wages despite coronavirus disruptions

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