人との繋がりが価値。イギリスの小さな町の一角で始まった「ソーシャルディスタンス・ダンス」

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イギリスではロックダウン(都市封鎖)の勧告を受けてから3週間が経ち、人々の行動が制限されている中、憂鬱な気分を吹き飛ばすために毎朝素敵な、少し笑顔になるようなことを始めた人たちがいる。

エルサ・ウィリアムズさんは、毎朝11時に彼女の家の前の道路で近隣の住民たちと行っている「ソーシャルディスタンスダンス」の様子を自身のツイッターで公開した。このビデオでは、住民の家のドアの前でトム・ジョーンズの “It’s Not Unusual(よくあることさ)”という曲に合わせて、子供も若者も大人もお年寄りも混ざり個々で踊っている。

これは、ジャネット・ウッドコックさんという地域のフィットネスインストラクターに習いながら、10分間ダンスをするというもので、話題を呼んでいる。

「このセッションが始まる一週間以上前は、この通りに住む近所の人々はお互い全く話さなかったのです。」とウィリアムズさんは言う。

「みんながそれぞれの駐車場や家の敷地内で踊っています。距離が近いように見える人たちは、同じ家に住む住人です。人々の健康が最も大事なことなので、近隣の住民同士は2m以上の距離(ソーシャルディスタンス)を必ず開けてもらうようにしています。」

「ここの通りの住民はほとんどが孤立を感じている子供達やお年寄りです。なので、彼らはこの毎朝のダンスを楽しみにしているのです。」

「このダンスは元々一度きりのイベントにする予定でした。しかし、住民たちは朝家の外に集まり、もっとやりたい、と言ってくれたのです。これが始まる前はここの通りの人たちはお互いほとんど話していなかったのに。」

「誰も音に合わせて上手に踊ることはできません。私たちは自分たちのダンスが上手でないことも知っています。結局のところこのダンスを毎朝やったところで、この状況は何も変わりません。でも、毎日数分間だけ、この世界の小さな町の一角では、人と繋がっていると感じることができるのです。これだけでもとても価値のあることだと思うのです。」

ある住人は「このパンデミックが収束した時に、この瞬間は私たちの人生においてもとても大事なものとして記憶の中に残り続けるでしょう。」と話した。

外に出ることができない日々が続くが、その中でもポジティブな気持ちを持ってこの苦境をむしろ楽しみながら乗り越えていく様子は人々を元気にしてくれる。いつまで続くのかわからない不安もあるが、みんなが不安な状況だからこそ、人との繋がりという価値がより輝くのだろう。

【引用サイト】CORONAVIRUS: STREET TAKES PART IN SOCIALLY DISTANT DANCING EVERY MORNING

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