新型コロナウイルス感染症の広がりを受け、外出自粛のために急遽自宅で仕事をすることになった人は多い。しかし、家に仕事用のデスクがなく、食卓などを活用して急場をしのいでいる方もいるのではないだろうか。高さの合わないデスクでの長時間の仕事は、肩こりや腰痛につながる。
企業によっては自宅の椅子やデスクを購入するための一時金を支給しているところもあり、仕事用デスクを購入することもできる。しかしスペースがなかったり、在宅勤務明けには不要になってしまったりとする場合もあり、購入をためらっている人も多いのではないか。
そんな状況は、どこの国でも同じようだ。デンマークのスタートアップであるスティッカ(Stykka)は、急遽、リモートワーカー向けの段ボール製の仕事用デスクを開発した。驚くべきは、彼らがデスク作成に着手するまでのスピードだ。デンマーク政府が3月11日にロックダウンを発表した後、24時間以内にレーザーカッターと段ボールで製品をつくりあげたという。
机の幅は120センチ、奥行きは62センチ、高さは82センチで数分もあれば組み立てられる。仕事のしやすさに配慮したデザインになっており、照明やパソコンのコードを通せる穴や書類を立てられるような工夫もある。オンラインで注文でき、欧州圏内であればどこでも配送してくれる。価格は、送料別で599デンマーククローネ(日本円で約1万円)
段ボールでつくられているので、不要になった際はリサイクルに出せばOK。急な使用とはいえ、なるべく資源の消費は抑えたいが、どうしても机が必要、という方に重宝されそうだ。さらに、ウェブサイト上で型紙が公開されているので、段ボールさえ準備できれば日本でも自作できることがうれしい。
日本でも子供用の段ボールデスクは販売されているものの、大人用は見かけることが少ないため、こうした型紙データは貴重だ。家での仕事の効率を上げるためにも、資源の無駄を防ぐためにも、自宅にある段ボールを活用してみてはいかがだろうか。
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【参照サイト】Stykka