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バイオファブリケーションとは・意味

バイオファブリケーション

バイオファブリケーションとは?

バイオファブリケーション(Biofabrication)とは、人工的に生成されたiPS 細胞(人工多能性幹細胞)から3Dプリンティングの技術を用いて生体システムや治療製品を作製すること。バイオプリンティング(Bioprinting)と呼ばれることもある。

たとえば、デジタルデータから実物を生み出す“デジタルファブリケーション”を活用し、生きた細胞をもとに、患者の臓器を生み出すこともできる。3Dプリントの技術が登場したことで手作業で行われていた生成がデジタル化し、再生医療の分野だけでなく、疾病の研究や新薬の開発などにも生かされている。

また最近では、バイオファブリケーションを食肉生産に応用する取り組みも盛んだ。気候変動や環境問題、人口増加に伴う食料危機の解消、アニマルウェルフェアの実現など、各課題の解決の糸口となるのではないかと注目を集めている。

バイオファブリケーションで注目される企業

日本ではまだ耳慣れない言葉だが、世界ではすでにバイオファブリケーション分野に高い関心が寄せられており、企業間で技術の高め合われている。バイオファブリケーションの分野で注目を集めるトップランナーをいくつか紹介する。

Organovo(アメリカ)

2007年に設立されたOrganovoは、自社開発した3Dバイオプリンターで肝臓、腎臓、腸、皮膚、血管、骨、眼などの組織を作製。そのほかにも3Dバイオプリンターで作成した3Dヒト組織を創薬などに活用している。

MeaTech(イスラエル)

イスラエルのスタートアップMeaTechは、肉にそっくりのプラントベースミートを3Dバイオプリンターで生み出す技術を確立した。2021年12月には過去最大ステーキ肉の印刷に成功し、今後の商品化に期待が高まっている。

RICHO(日本)

レーザープリンターやカメラでおなじみのRICHOもバイオ3Dプリンターの研究開発を進めている。リコーが研究開発を進めているバイオ3Dプリンターでは、独自のインクジェット方式を採用し、細胞を高精度に配置できるのが特徴だという。

バイオファブリケーションのメリット・デメリット

バイオファブリケーションのメリットとして、医療の分野で、怪我や病気によって失った機能を回復させる再生医療、治療方法がなかった難病へのアプローチなどさまざまな貢献が期待される。また、環境負荷が特に大きいとされる畜産業でも、3Dバイオプリンターで培養することができれば、牛や豚などが排出するメタンの削減、土壌汚染、土地の使用量の削減など、ポジティブな効果が見込める。

一方で、バイオファブリケーションのデメリットとして、実用化がまだ遠く、加えてコストの問題も挙げられる。さらに技術の発展の余地や商品化のために避けられない規制のハードルを超えることが求められており、一般に浸透するまでにはまだ時間がかかる。プリント肉については、抵抗感を示す人も多く、生肉と比較し環境にいいというだけで人々に受け入れられるかという問題点も抱える。

ただ、いずれにしてもバイオファブリケーションは無限の可能性を秘めており、今後のさらなる発展に注視していきたい。

【関連ページ】3Dプリンターとは・意味
【参照サイト】バイオプリンティング(Bioprinting)とバイオファブリケーション(Biofabrication)
【参照サイト】デジタルファブリケーション・医療応用のHorizon~3Dデジタルデータの活用とバイオファブリケーションの進展~
【参照サイト】
Organovo
【参照サイト】MeaTech
【参照サイト】
RICHO

 




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