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Toxic masculinity(有害な男らしさ)とは・意味

男らしさ

Image via Unsplash

Toxic masculinityとは?

伝統的に「男はこう振る舞うべき」とされる行動規範のうち、負の側面があると考えられるもののこと。男性優位の意識、男は強くタフでないといけないという意識、男は性的に活発であるべきという意識などが例として挙げられる。こういった特性を持つことが性差別主義や暴力行為につながったり、こういった男らしさに縛られることで心身に悪影響が及んだりするのではないかと指摘されている。

この言葉は1980年代後半に心理学の教授が提唱し、当初は「男性が感情を抑え込むことで、ときに暴力的な激しい爆発にいたること」を指していたという。近年はセクハラや性的暴行の被害体験を告白する#MeToo運動、トランプ大統領の女性蔑視的な問題発言、男性の自殺率の高さ、銃乱射事件の容疑者に圧倒的に男性が多いことなどへの注目が集まったことを背景に、より広範に及ぶネガティブな男性性を指して使われている。

理想的な男らしさを再編する動き

従来は美徳とされていた、もしくは許容されていたtoxic masculinityを批判し、それに代わる男性の理想像を提示したり、男性の抱える苦悩について議論したりする動きは、特にアメリカにおいて活発だ。

2018年に発売された「Stories for Boys Who Dare to be Different(違いを恐れない男の子たちの物語)」という本では、ステレオタイプな男らしさにとらわれない著名人100人を紹介し、少年たちに新たなロールモデルを提示。同書は2018年のNational Book Awards(全米図書賞)を受賞した。

2019年にアメリカのカミソリブランドであるジレットが流したCMでは、弱い者いじめをしたり、女性をネタにした下品な冗談を言ったりする男性の言動を問題視し、その後でポジティブな男らしさを示す人々の映像を入れることで、CMを見ている男性にも言動を変えるよう呼びかけた。2020年2月現在、このCMはユーチューブで約3300万回視聴されている。

2019年のハリウッド映画界においても、社会で虐げられた男性が殺人鬼に変貌する様子を描いた作品「ジョーカー」など、toxic masculinityをテーマに含むものが多かったと見る向きがある。「ジョーカー」は2019年11月時点で世界興行収入10億ドル(約1088億円)を突破した。

ステレオタイプな女らしさの押し付けが弊害を生むのと同様に、男らしさに対する固定観念があることが認識され、その功罪が議論されるようになってきたことは、男性の生き方の多様性を広げるだろう。より多くの人が、生きやすさを手に入れることを願いたい。

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