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脱消費主義とは・意味

脱炭素主義

脱消費主義とは?

脱消費主義とは、資本主義によって当たり前となった大量生産・大量消費を基盤とする社会を見直そうとする考え方のこと。また、それに伴う消費行動の低下を指す。経済成長の低迷や資源の枯渇、環境汚染など様々な要因からヨーロッパ先進国を中心に広まっている。

現代社会が抱える消費主義の問題点

脱消費主義という言葉が用いられるとき、そこには必然的に現代社会が抱える消費主義の問題点が挙げられる。ここでいう消費主義とは、「新しい商品やサービスの消費によって自己実現をはたそうとする」大量生産・大量消費に基づいた考え方や行動のことを指している。

こうした消費活動は、現在世界中の人々が目指し、取り組んでいる持続可能性のある循環型社会の実現と相反するものである。これこそが最大の問題点であり、そうした理由から近年、脱消費主義が少しずつ認知されるようになってきている。

エシカル消費と脱消費主義の違い

2015年の国連サミットで持続可能な開発目標(SDGs)が採択されて以降、「人々や地域、社会、そして地球環境に配慮した」商品やサービスが増え、そうしたエシカルなものにお金を使おうという消費者も増加してきている。こうした消費はエシカル消費と呼ばれ、脱消費主義的な行動と捉えられることも多いが、この2つには大きな違いがあるという声も上がっている。

近年話題となっているエシカルな消費は、持続可能な循環型社会の実現に向けた具体的な取り組みである一方で、環境に配慮した商品やサービスを購入するという、あくまでも消費主義に則った行動となっている。そうした観点からすると、エシカル消費は脱消費主義の本質的な行動ではないと言うことができるだろう。脱消費主義の目指す社会とは、そういった新しい消費自体をなるべく必要としないものなのである。

脱消費主義の実現に向けて

では、脱消費主義を実現するためには、具体的にどのような行動が必要となるのだろうか。

消費者に求められる行動

  • 過不足のない消費を心がける
  • 今よりも全体的に消費を減らしていくことを意識する
  • 商品を購入する際の基準として持続可能性を考慮する

    企業に求められる行動

  • 過剰消費を促すような広告を控える
  • 環境に配慮した持続可能性のある商品やサービスを提供する

    社会に求められる行動

  • 経済成長の鈍化に耐え得る新たな経済モデルを作り出す

    上記に挙げたように、脱消費主義を実現するためには消費者と企業、そして社会までが連綿となって新たなシステムを作り上げていく必要がある。一見無謀なことのようにも思えるが、本当の意味での持続可能な社会を実現するためには、こうした抜本的な改革が必要なのかもしれない。

    【参照サイト】消費主義と環境配慮 ― 買い物好きは環境問題に関心があるか?
    【参照サイト】フランス人は「脱消費主義」に向かっているのか?
    【参照サイト】エシカル消費とは・意味




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