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プラスチックニュートラルとは・意味

プラスチックリサイクル

プラスチックニュートラルとは?

プラスチックニュートラルとは、企業や個人が、使用した分と同じ量のプラスチックをリサイクルに回すことで、プラスチック排出量の実質ゼロを目指す考え方のことだ。

二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量から、植林などによる吸収量を差し引いて合計を実質的にゼロとする「カーボンニュートラル」のプラスチック版と考えてよいだろう。

プラスチックは我々の生活に欠かせない存在だが、廃棄による海洋汚染は深刻な問題だ。プラスチックを一切使わないという選択は現実的ではないため、リサイクル等により排出量を減らす取り組みが重要視されている。そのような中、プラスチックニュートラルは、汚染を抑制するための有効な考え方の1つとして注目されているのだ。

「プラスチックフリー」や「プラスチックネガティブ」との違い

プラスチックニュートラルに類似する用語として「プラスチックフリー」や「プラスチックネガティブ」がある。これらは「プラスチックによる環境汚染を減らす」という最終目的は同じだが、意味はそれぞれ違っている。

まずプラスチックフリーとは、そもそもプラスチックを使用しないことを意味する。「脱プラスチック」や「ノープラ」とも呼ばれ、スーパーやコンビニのレジ袋を廃止することもその活動の一部である。

プラスチックネガティブとは、企業や個人が排出するプラスチックの量よりも、回収するプラスチックの量の方が多い状態を指す。カーボンネガティブとは対象こそ異なるものの、考え方としては同様である。

いずれの概念も、環境汚染を止めてサステナブルな地球に貢献するというゴールは同じである。それぞれの違いを理解し、あらゆるシーンにおいて、どの考え方が最も適切かを判断できるように備えておくのが得策だ。

プラスチックニュートラルのメリットとデメリット

プラスチックニュートラルは、プラスチックは私たちの生活から切り離せないという前提に立っている点で、実用的な考え方だと言えるだろう。その他にも、以下のようなメリットがある。

  • 企業や個人に対し、リサイクルの意識を強く植えつけられる
  • 社会全体として、プラスチックリサイクルのシステムの整備が進む

一方で、リサイクルさえすれば大量にプラスチックを排出してよい、という思考を生むリスクはある。また、CO2を排出しないプラスチックのリサイクルシステムや技術が確立されておらず、リサイクルが本来の目的どおりに進まない可能性がある。

プラスチックニュートラルの意識が人々に広がることで、リサイクルの重要性を再認識できる点は、環境保護のために非常に有効だと言えるだろう。

しかし環境省によると、日本のプラスチックリサイクルのうち約54%が、エネルギー源として活用する「サーマルリサイクル」である。サーマルリサイクルでは、燃焼する際にCO2が排出されるため、実質的な環境保護にはつながらないという課題がある。

社会全体でプラスチックニュートラルを達成するためには、こうしたリスクをしっかり認識しつつ、あらゆる側面での取り組みが必要と言えるだろう。

プラスチックニュートラルの考え方を取り入れた事例

世界には、すでにプラスチックニュートラルの考え方を取り入れた事例がいくつかある。

アメリカのパーソナルケアブランド「by Humankind(バイヒューマンカインド)」はその一例だ。同ブランドを通じて、毎月8USドルを「Plastic Bank(プラスチックバンク)」に寄付することで、顧客個人がプラスチック消費量をオフセット(相殺)できるサービスを展開している。

また、イギリスのパーソナルケアブランド「CENTRED(センタード)」は、ヘアケア製品などのボトルを1本購入するごとに、10倍の量のプラスチックを自然環境の中から回収する活動を行っている。CENTREDは、世界規模でプラスチックニュートラルを推進するプラットフォーム「rePurpose Global(リパーパスグローバル)」と協業し、プラスチックネガティブの認証も受けている。

このようにプラスチックニュートラルの考え方は、プラスチック製品を供給する企業の、プラスチックリサイクルへの意識を高める役割を果たすのだ。

プラスチックニュートラル達成のために

プラスチックニュートラルのゴールは、プラスチック廃棄による環境汚染をなくすことである。

その目的を実現するためには、必要以上にプラスチックを消費しない、環境に優しい方法でリサイクルするなど、さまざまな取り組みを併せて実施しなくてはならない。

プラスチックは軽くて使いやすく、私たちの生活にはもはや必要不可欠なものである。その事実を受け入れながら、サステナブルな社会実現のために、企業・個人ができることを積極的に行う姿勢が重要だろう。

【参照サイト】経済産業省 – カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックを目指して
【参照サイト】環境省 – カーボンニュートラルとは
【参照サイト】National Media Group – The Differences Between Carbon Neutral, Plastic-Free, and Plastic Neutral Every Eco-Conscious Shopper Should Know
【参照サイト】by Humankind – Plastic Offsets
【参照サイト】CENTRED – Proud to announce we are now Plastic Negative
【参照サイト】rePurpose HP




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