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国連責任投資原則(PRI)とは・意味

ESG投資

国連責任投資原則(PRI)とは?

国連責任投資原則(Principles for Responsible Investment:PRI)とは、投資に環境、社会、ガバナンスの視点を組み入れるなどの、機関投資家の投資原則のことだ。

PRIの最終的な目的は、長期的な価値の創出のため、経済的に効率の良い、持続可能な国際金融システムの構築。

2021年には、60ヵ国以上、4000以上の機関がPRIの原則に賛同し、資産総額は120兆ドル以上になっている。

PRIの6つの原則

PRIには、投資機関の指針として6つの責任投資原則がある。

01. 私たちは、投資分析と意思決定のプロセスにESGの課題を組み込みます
02. 私たちは、活動的な所有者となり所有方針と所有習慣にESGの課題を組み入れます
03. 私たちは、投資対象の主体に対して ESG の課題について 適切な開示を求めます
04. 私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ 実行に移されるように働きかけを行います
05. 私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために 協働します
06. 私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に 関して報告します

PRIに賛同する投資機関は、この6つの投資原則に基づいて投資し、年次報告を発表しなければならない。

署名機関の投資先決定や、株主の意思決定のサポートのため、環境、社会およびガバナンスの問題に対する投資の影響を把握する必要があるからだ。

PRIの今後の方向性

これからの投資の方向づけについて、国連のPRI理事を務める木村武氏は、「ESGインテグレーションだけではなく、インパクトインテグレーションの採用を促していく必要がある」と日経ビジネスに対して語っている。

投資家の投じた資金が、投資した企業によってどのように使われ、どのような行動変容が促されるのか。また、その変化により生まれる社会的にポジティブなインパクト、またネガティブなインパクトは何かを考慮して投資するということだ。

インパクトインテグレーションを促進するため、PRIは各国の政策担当者と対話し、法的な環境整備を進めている。

消費者と生産者にエシカルな消費実現を求め、協働して社会変革を起こすのが必須の現在。投資の世界でも、資金を投資する側と資金を運用する側の連携や協働が求められている。

PRIに2030年、2050年に向けて、あるべき投資コンシェルジュとしての機能を求めたい。

【参考サイト】ESG投資(METI/経済産業省)
【参考サイト】PRIホームページ
【参考サイト】PRIパンフレット2021
【参考サイト】PRI(責任投資原則)|日経ESG

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