フードファディズムとは・意味

Image via Unsplash
フードファディズムとは?
食品や栄養が、健康や病気に与える影響を過大に評価したり信じたりすること。ファディズム(faddism)とは、英語で「流行かぶれ」という意味。たとえばテレビや書籍が発信した「〇〇を食べると痩せる」という情報を信じ、その食品を過剰摂取するというような、偏った食生活を続けることを指す。
フードファディズムの概念は1952年、アメリカのマーティン・ガードナー氏の著書「奇妙な論理」で初めて紹介されたと言われている。日本では栄養学者の高橋久仁子氏が、1990年代後半にこの言葉を紹介し、広く知られるようになった。
過去に多くの人がフードファディズムに翻弄された例として、以下のような食品がある。
「これを飲むと体に悪い」とされた食品:牛乳
「これを飲むと体に良い」とされた食品:水素水
情報に振り回される消費者と企業
消費者が信頼のおける食情報に影響され、妥当な食生活を営むのであれば、その風潮は歓迎されるべきものだ。しかし科学的根拠に基づいていなかったり、食品に含まれる有益・有害な成分の量を無視したりしている情報に踊らされると、かえって健康を損なう恐れがある。また、消費者が自身の食生活の全体像に関心を向けないと、特定の食品の過剰な消費に走りやすくなる。
食品メーカーなども、こういった食情報とそれに翻弄される消費者の影響を強く受ける。フードファディズムが起こると食品がブームになり売り上げが増えるという、ありがたい一面もあるが、そのブームの多くは一時的なものだ。翌年には売り上げが減少し、多くの食品ロスが発生する場合もある。ブームの真っ只中にいるときは、在庫がすぐ無くなるため長年のお客さんを悲しませることになったり、生産体制の変更などで予定外の労力がかかったりするという大変さがある。
ヘルスリテラシーを育もう
フードファディズムに陥らないようにするにはまず「偏りのない食品構成が、健康維持に役立つ食事である」という基本をおさえることが大切だ。そのうえで自分の身体の特徴や体質を知り、自分に合った食事を選択できるように食情報を取り入れていきたい。企業サイドは、こういった「パーソナライズされた情報を届けてほしい」という消費者のニーズに寄り添うことが求められるだろう。
用語の一覧
あ行
- アイソレーション・エンヴィー(Isolation Envy)
- アウティング
- アウトサイド・イン・アプローチ
- アース・オーバーシュート・デー
- アカウンタビリティ
- アカウントベースドマーケティング(ABM)
- アクアポニックス
- アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)
- アクティブ・オーナーシップ(積極的株主行動)
- アグリテクチャー
- アグリフッド
- アグロフォレストリー
- アセクシャル
- アップサイクル
- アテンションエコノミー
- アドボカシー・マーケティング
- アファーマティブ・アクション
- アライ(Ally)
- アルファベットスープ
- アームチェア・アドボケイト
- アンコールキャリア
- アンコンシャスバイアス
- アンダードッグ効果
- 人新世(アントロポセン)
- アンペイドワーク
- イケア効果
- 移行リスク
- インクルーシブデザイン
- インターナルカーボンプライシング(ICP)
- インクルーシブビジネス
- インサイド・アウト・アプローチ
- インテレクチュアル・ダークウェブ
- イントレプレナー(イントラプレナー)
- インパクトソーシング
- インパクト投資
- インフォームドコンセント
- インフォームドチョイス
- インフォデミック
- ヴィーガン(完全菜食主義者)
- ヴィーガンファッション
- ヴィーガンレザー
- ウェアラブルデバイス
- ウェルネス
- ウェルビーイング
- ウォーカブルシティ
- ウォーターフットプリント
- ウーマンリブ
- エイジズム
- エクエーター原則
- エクスペリエンス・エコノミー(経験経済)
- エクスポネンシャル思考
- エコギルト
- エコサイド
- エコーチェンバー現象
- エコファシズム
- エコファンド
- エシカルオフィス
- エシカル消費
- エシカルバンク
- エシカルファッション
- エッジコンピューティング
- エディブル・エスケーピズム
- エネルギーミックス
- エモーショナルヘルス
- エレン・マッカーサー財団
- エンゲージメント(議決権行使)
- 欧州グリーンディール
- オーガニック(有機栽培)
- オーシャンバウンド・プラスチック
- オープンイノベーション
- オープンガバメント
か行
- カーボンインセット
- カーボンオフセット
- カーボンクレジット
- カーボンニュートラル(気候中立)
- カーボンネガティブ
- カーボンバジェット
- カーボンファーミング
- カーボンフットプリント
- カーボンプライシング
- カーボンフリー
- カーボンポジティブ
- カーボンリサイクル
- カーボンロックイン
- ガイア理論
- 拡張分析
- ガスライティング
- ガラスの天井
- 環境クズネッツ曲線
- カラリズム
- 環境税
- 環境正義
- 環境レイシズム
- 関係人口
- 感謝経済
- 感情労働
- 規格外野菜
- 気候緩和
- 気候危機
- 気候正義
- 気候非常事態宣言
- 気候不安(エコ不安)
- 気候変動枠組条約
- ギフトエコノミー(贈与経済)
- キャップ・アンド・トレード
- キャンセルカルチャー
- 強制労働(forced labour)
- クィア
- クエスチョニング
- クオータ制
- クライマタリアン
- クラウドファンディング
- グラスゴー気候合意
- グラフィティ・アート
- クリエイターエコノミー
- クリックベイト
- グリッドパリティ
- グリーンアンモニア
- グリーンウォッシュ
- グリーンインフラ
- グリーンキー
- グリーンコンシューマー
- グリーン水素
- グリーン・スワン
- グリーン成長戦略
- グリーンテック
- グリーントランスフォーメーション(GX)
- グリーンビルディング
- グリーンフライデー
- グリーンフレーション
- グリーンボンド
- グリーンマッピング
- グリーンリカバリー
- グリーンローン
- クルエルティフリー
- グレートリセット
- グローカル
- クローズドループ
- クロスドレッサー
- クローン文化財
- ケアエコノミー
- ケミカルリサイクル
- ゲーミフィケーション
- ゲームチェンジャー
- 効果的利他主義
- コミュニティ・ツーリズム
- コミュニティ投資
- コモンズの悲劇
- コラプソロジー
- コラボラティブエコノミー
- コレクティブハウス
- コンシャス・キャピタリズム
- コンシャストラベル
- コンストラクティブジャーナリズム
- コンセプチュアル・アート
- 昆虫食
- コンポスト(堆肥化)
- コーポレートガバナンス・コード
さ行
- サイバーカスケード
- サイレンス・タクシー
- 座礁資産(ストランデッド・アセット)
- サステナビリティ(持続可能性)
- サステナビリティ・リンク・ローン
- サステナビリティ・トランスフォーメーション
- サステナブル・シーフード
- サステナブル・ツーリズム
- サーキュラーアドバンテージ
- サーキュラーエコノミー(循環型経済)
- サーキュラーデザイン
- サードプレイス
- サブスクリプションエコノミー
- サーマルリサイクル
- シーライオニング
- シェアリングエコノミー(共有型経済)
- ジェネレーションα(アルファ)
- ジェネレーションZ(Z世代)
- ジェネレーション・レフト
- ジェンダーステレオタイプ
- ジェンダーバイアス
- ジェンダーパリティ
- ジェンダーフルイド
- ジェンダー・ポジティブ
- ジェンダーニュートラル
- ジェンダー・ノンコンフォーミング
- ジェントリフィケーション
- 資源生産性
- シスジェンダー
- 自然資本会計
- 自然資本プロトコル
- 持続可能な開発目標(SDGs)
- 社会・人的資本プロトコル
- 社会的責任投資(SRI)
- シリアスゲーム
- 素人革命
- 集改札スト
- 修理する権利
- ジュガード
- シンギュラリティ
- 人権デュー・ディリジェンス
- 人口オーナス
- 新循環経済行動計画
- 循環経済ビジョン
- 人道支援
- 水素経済
- 垂直農業
- スウェットショップ
- スチュワードシップ・コード
- ステークホルダー・エンゲージメント
- ステークホルダー資本主義
- ステレオタイプ
- ストレージパリティ
- スペキュラティブ・デザイン
- スポンジシティ
- スマートグリッド
- スマートモビリティ
- スマートホーム
- スマートリテール
- スラックティビズム
- スラット・シェイミング
- スレイジアン
- スロージャーナリズム
- 生物多様性
- 生物多様性フットプリント
- 生分解
- 性別不合
- 生理の貧困
- セクシュアル・コンセント(性的同意)
- セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)
- ゼブラ企業
- ゼロウェイスト
- ゼロエミッション
- ゼロカーボン
- 選挙割
- センスメイキング
- 選択アーキテクト
- ソリューションジャーナリズム
- ソーシャルグッド
- ソーシャルデザイン
- ソーシャルハウジング
- ソーシャルビジネス
- ソーシャルリスニング
- ソーシャルレンディング
- ソーラークッキング
た行
- 代替肉(フェイクミート)
- タイニーハウス
- タレンティズム
- ダイバーシティ
- ダイベストメント
- ダイレクトエアキャプチャー(DAC)
- ダイレクトトレード
- 男女同権
- 炭素固定
- 地球幸福度指数
- 地域循環共生圏
- チャットボット
- チャーナリズム
- ディープラーニング
- デカップリング
- テキストコマース
- デ・グロース(脱成長)
- デコロナイゼーション(脱植民地化)
- デザイン思考
- デジタルインクルージョン
- デジタルウェルビーイング
- デジタル・ガバメント
- デジタルシティズンシップ
- デジタルツイン
- デジタル手続法
- デジタルデトックス
- デジタルタトゥー
- デジタルトランスフォーメーション(DX)
- デジタルニュートリション
- デジタル倫理
- デジタルファッション
- データドリブン
- ディーセント・ワーク
- デュアルスクール
- 電子廃棄物
- 統合報告
- トゥルーフード
- 都市生態学
- 都市農業
- ドーナツ経済学
- トランジションデザイン
- トランジション・ファイナンス
- トリプルボトムライン
- トレーサビリティ
な行
- ナイトタイムエコノミー
- ナッジ(行動経済学)
- ナラティブ
- ニュー・ノルディック・キュイジーヌ(新北欧料理)
- ナラティブ
- 二国間クレジット制度(JCM)
- ニューロダイバーシティ
- 人間拡張
- 人間中心設計
- ネイチャーポジティブ
- ネクサスアプローチ
- ネガティブスクリーニング
- ネットゼロ
- ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)
- ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)
- ノブレス・オブリージュ
- ノンバイナリー
は行
- バーチャルウォーター
- バイオフィリックデザイン
- バイオマス
- バイオミミクリー
- バイオファブリケーション
- バイオプラスチック
- バイオ燃料
- バイオレメディエーション
- 排除アート
- ハウジングファースト
- 墓友
- 泊食分離
- ハザードマップ
- パッシブデザイン
- 発達障害
- バタフライダイアグラム
- バックキャスティング
- パートタイム・ヴィーガン
- パートタイム・ベジタリアン
- パーマカルチャー
- パラシュートジャーナリズム
- ハラルフード
- バリアフリー
- パリ協定
- パンセクシャル
- パンデミック
- バンドワゴン効果
- 半農半X
- ビオトープ
- BIO HOTEL(ビオホテル)
- ビジネスと人権
- ビッグデータ
- ヒュッゲ
- ヒューマニウム
- ピークスタッフ(限界消費)
- ピンクウォッシュ
- フードセキュリティ
- フードファディズム
- ファイトマイニング
- ファイトレメディエーション
- ファイナンシャル・インクルージョン
- ファストファッション
- ファンクショナルエンパシー
- フィランソロピー
- フィルターバブル
- フィーカ
- フェアトレード
- フェーズフリー
- フェミニズム
- フォトジェニック消費
- フォー・グッド
- フォルケホイスコーレ
- プラスチックオフセット
- プラスチックニュートラル
- プラスチックネガティブ
- プラスチックフリー
- プラネタリー・バウンダリー
- プラネタリーヘルス
- プレスクリプション・ゲーミング
- ブランダリズム
- フリルフスリフ
- ブルーアンモニア
- ブルーウォッシュ
- ブルーエコノミー
- ブルーカーボン
- ブルーサイン
- ブルー水素
- ブレインストーミング
- フレキシタリアン
- プロセスエコノミー
- ブロックチェーン
- 文化盗用
- 分散型社会
- 分散型ホテル
- 紛争鉱物
- ベーシックインカム
- ベジタリアン(菜食主義)
- ヘドニスティックサステナビリティ
- ヘルスリテラシー
- ポストワークエコノミー
- ポジティブスクリーニング
- ボディシェイミング
- ボディ・ポジティブ
- ボディ・ニュートラル
- ホライズンの悲劇
- ポリアモリー
- ポリティカルコレクトネス
ま行
- マイクロアグレッション
- マイクロインフルエンサー
- マイクロスクール
- マイクロツーリズム
- マイクロプラスチック
- マイクロプレナー
- マイクロモーメント
- マインドフルネス
- マスバランス方式
- マテリアリティ
- マテリアルリサイクル
- マテリアルフローアナリシス(MFA)
- マネーロンダリング
- マンスプレイニング
- マンスプレッディング
- ミニマリスト
- ミレニアル世代
- ムーンショット構想力
- メタバース
- メタンハイドレード
- メノテック
- モデルマイノリティ
- モバイルワーク
や行
ら行
- ラストワンマイル
- ラナ・プラザ崩落事故
- リカレント教育
- リジェネラティブ・アーバニズム(環境再生型都市)
- リジェネラティブ農業(環境再生型農業)
- リジェネレーション
- リバブルシティ
- リビングラボ
- リベラルアーツ
- リモートワーク/テレワーク
- 量子コンピュータ
- レイズトレード
- レジリエンス
- レスポンシブルツーリズム(責任ある観光)
- レッドリスト
わ行
A
B
- Bコーポレーション
- BAME
- Bean to Bar(ビーン・トゥ・バー)
- BIツール
- Black Lives Matter(BLM)
- BPAフリー
- Build Back Better(ビルド・バック・ベター)
C
- CCS(二酸化炭素回収・貯留)
- CDM(クリーン開発メカニズム)
- CDP(Carbon Disclosure Project)
- Climate Tech(気候テック)
- COP(国連気候変動枠組条約締約国会議)
- Country as a service
- Cradle to Cradle(ゆりかごからゆりかごへ)
- CSA(地域支援型農業)
- CSR(社会的責任)
- CSV(共通価値の創造)
D
E
- eスポーツ
- EBPM(証拠に基づく政策立案)
- EdTech(エドテック)
- e-ヘルス(e-Health)
- ELSI
- Environmental Gentrification
- ESG投資
- EUタクソノミー
F
- FaaS(Farming as a service)
- Fab Lab(ファブラボ)
- Farm to Fork
- FinTech(フィンテック)
- FemTech(フェムテック)
- Flight shame
- FOMO(Fear of missing out)
- FtM(Female to Male)
- FTSE4Good Index(フッツィー・フォー・グッド・インデックス)
G
H
I
- IaaS(Infrastructure as a Service)
- IIRC(国際統合報告評議会)
- InsurTech(インシュアテック)
- Internet of Abilities(能力のインターネット)
- Internet of Animals(動物のインターネット)
- Internet of Behavior(行動のインターネット)
- Internet of Customers(顧客のインターネット)
- Internet of Human(ヒトのインターネット)
- Internet of Skills(スキルのインターネット)
- Internet of Things(モノのインターネット)
- IPCC
- ISSB
- IUU漁業
J
L
- LCA(ライフサイクルアセスメント)
- LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)
- Learning by doing
- Less is more
- LOHAS(ロハス)
M
N
P
Q
R
S
- SaaS(Software as a Service)
- SASB
- SBT(Science Based Targets)
- SDGsウェディングケーキ
- SDGsウォッシュ
- Shecession
- Shecovery
- SOGI(ソジ)
- SPO(Sustainable Public Equity Offering)
- STEAM教育