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EBPM(証拠に基づく政策立案)とは・意味

提案

Image via Pixabay

EBPM(証拠に基づく政策立案)とは?

EBPMとは、Evidence-based Policy Makingの略称であり、日本においては内閣官房が以下のように定義している。

(1)政策目的を明確化させ、(2)その目的のため本当に効果が上がる行政手段は何かなど、当該政策の拠って立つ論理を明確にし、これに即してデータ等の証拠を可能な限り求め、「政策の基本的な枠組み」を明確にする取組。

つまり、たまたま見聞きした事例や経験(エピソード)のみに基づいて政策を企画するのではなく、データを活用し、合理的根拠(エビデンス)に基づいて企画することだ。EBPMは、限られた資源を有効に活用し、国民に信頼される行政を展開するために行われている。

日本におけるEBPMの推進は2016年以降に本格化しており、経済産業省厚生労働省など、様々な府省が取り組んでいる。また、近年の国内の動きとして、EBPMにおけるエビデンスはもちろん大切だが、それ以上に、政策の目的が達成されるまでの過程をフローチャートで示した「ロジックモデル」を重要視する流れになってきている。

エビデンス重視からロジックモデル重視へ

ロジックモデルとは、解決するべき政策課題を定義したうえで「インプット(人員や予算をどれぐらい投入するか)→アクティビティ(何を実施するか)→アウトプット(どのような実績を出すか)→アウトカム(どのような短期的・長期的成果を出すか)→インパクト(どのような社会的影響を及ぼすか)」という流れを示したモデル図だ。

政策を立案する際にはロジックモデルの構築から始め、エビデンスは政策効果を事後検証する際に用いるのが適当であると考えられている。最初に集めやすいエビデンスを集めて、それだけを見て政策立案を行うと、見落とされる要素が出てくる可能性があるからだ。複雑な現状を様々な角度から把握するために、まずはロジックを深堀りすることが大事というわけだ。

つまり、ロジックモデルの構築からエビデンスの需要が生じるという意味で、ロジックモデルはエビデンスより重要視されていると言える。なお、エビデンスを参考に政策を立案することもあるだろうが、2020年12月に財務省の客員研究員が発表したレポートには、次のように書かれている。

「ロジックモデルの構築にあたってエビデンスを求めることもあろうかと思うが、実務ではそこまでの時間的余裕がないことが多く、仮説に基づきまずはロジックモデルを構築し実施してみて、その後にエビデンスを求めることが多くなるのではと想像される。」

EBPMの事例を知るには

EBPMの推進は、国はもちろん地方公共団体においても注目されている。様々な自治体でどのような取り組みが行われているのか、具体的な情報が集まっている資料やサイトを紹介する。

総務省が公表した資料。杉並区や尼崎市など、約20の自治体におけるEBPMの取組事例が紹介されている。

総務省統計局による、地方公共団体のためのデータ利活用支援サイト。観光の分野における横須賀市の取り組みなど、EBPMの先進事例が掲載されている。

データの活用は難しく感じることもあるかもしれないが、政策効果を検証してエビデンスを蓄積することが、後に他の自治体が政策手段を選択する際の助けになるのだ。お互いのノウハウを共有して政策課題を解決するために、EBPMを推進することが大切なのではないだろうか。

【参照サイト】 EBPMとは(内閣府)

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