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ヘルステックとは・意味

Mature Female Doctor looking at AR medical charts at a high tech hospital

ヘルステックとは?

ヘルステックとは、健康を意味するヘルス(health)とテクノロジー(Technology)が合わさってできた造語。最新の技術を活用して医療やヘルスケアに関する新しいサービスや価値を生み出すシステム全般を指す。高齢化に伴う医療費の増大や企業の健康経営意識の高まりなどを背景に、ヘルステック市場は年々拡大している。

富士経済によると、ヘルステック・健康ソリューション関連の国内市場は2017年に2,055億円であったのに対し、2022年には3,083億円と約1.5倍に成長すると予測されている。企業の健康経営に関わるサービスや健康情報測定器などの分野が市場のおよそ8割を占めており、ストレス測定器やウェアラブル端末など心身の健康維持に貢献するテクノロジーは今後も活用されていくだろう。

ヘルステックが発展した背景

近年ヘルステックが急速に発展してきた1つの大きな理由は、超高齢化社会を象徴する「2025年問題」にあると言える。

2025年問題とは、第一次ベビーブーム(1947~1949年)に生まれた団塊の世代と呼ばれる約800万人全員が、2025年には後期高齢者にあたる75歳に到達することで生じるさまざまな社会問題を指す。全国民のおよそ3割が高齢者となることで、医療費や介護費の増加が若い労働者世代の社会保険料の負担の増大を招き、社会のシステムの破綻に繋がる恐れがある。

高齢化は、医療技術の発達や公衆衛生活動の発展などの成果であり必然の流れといえるが、一生の間で健康に過ごす期間「健康寿命」を全うできる人口が多くないことは課題だ。健康寿命が延びれば、医療・介護費の軽減だけではなくシニア労働者の活用なども期待でき、社会はより健全な状態で運営されるだろう。

このような社会課題の解決策として、若いうちから病気の予防や健康管理を促進するヘルスケアや、病気にかかったときに早く確実に対処するための高度な医療技術を発展させる取り組みが進められているのだ。

ヘルステックの活用事例

実際にさまざまな最新技術を用いて新たなヘルスケア・医療サービスを提供している事例をいくつか紹介する。

遠隔医療・オンライン診療

地方など医療サービスの受けにくい土地に住む高齢者に対し、タブレット端末などを用いて医師が診療する遠隔医療や、スマートフォン1つで全国の医療機関の受診が可能となるオンライン診療もヘルステック活用の例だ。

株式会社リーバーは、24時間・365日スマホで医師に相談できるアプリ「LEBER」を開発。日本最大級の医師ネットワークを持ち、気軽に体調について相談できるほか、症状をもとに受診や市販薬服用のアドバイスなども行ってくれる。体温や体調を入力しておけば、自動で集計してくれ健康観察ができる機能も備えており、病気の予防や早期発見につながるだろう。

また、株式会社メドレーはクラウド診療支援システム「CLINICS」を提供している。オンライン予約から診察、電子カルテの入力、決済まですべてクラウド上で完結でき、患者の移動負担の軽減や医療機関の診察効率の向上などに大きく貢献している。

健康管理・健康経営

個人が日々の体調を手軽に記録できる健康管理システムや、企業が従業員の心身の健康を守るための健康経営に関するツールも、ヘルステック市場で大きな注目を浴びている。

株式会社FiNC Technologiesは、自分のデータを入力することで、健康管理とともにAIが健康に関するアドバイスを行ってくれるアプリを開発した。食事や睡眠、歩数、体重などあらゆるデータを記録でき、常に自分の健康状態が可視化されることで生活習慣病などの予防につながるだろう。

また、株式会社リンクアンドコミュニケーションが展開する「カロママプラス」は、企業・健保・自治体などの健康経営、従業員の健康づくりをサポートする健康アドバイスアプリだ。食事や運動、睡眠などのライフログを簡単に記録するとAIによる健康アドバイスを受けられ、従業員の健康意識の向上や健康管理の促進に役立つ。

このように、スマートフォンやウェアラブル端末といった身近なツールを使って簡単に健康管理ができるサービスが続々と登場している。病気になってから「治療」するのではなく、病気になる前に「予防」するという意識を浸透させるためには非常に有効な手段と言えるだろう。

今後のヘルステックの動向

2020年にはコロナウイルスの感染拡大という未曽有の事態が世界を襲い、人々の健康への関心が一層高まった。ヘルステック先進国のアメリカでは、コロナ感染拡大の後押しもあり、デジタルヘルスの市場規模が2030年には5,491億ドル(約74兆円 ※2022年6月時点)にものぼると予測されている。

世界でトップの平均寿命を誇る日本だが、今後はいかに「健康に過ごす期間」を伸長させていくかが重要となる。健康第一と言われるように、豊かな暮らしの根底には自分の心身の健康が不可欠であることを改めて認識する必要があるだろう。

【参照サイト】経済産業省 – 次世代ヘルスケア産業協議会の今後の方向性について
【参照サイト】富士経済 – 企業による従業員向けサービスで需要増加が期待されるヘルステック・健康ソリューション関連市場の調査結果
【参照サイト】株式会社メドレー – CLINICS クラウド診療支援システム
【参照サイト】株式会社リーバ― – LEBER
【参照サイト】株式会社グローバルインフォメーション – 米国のデジタルヘルス市場




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