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感情労働とは・意味

emotional labour

感情労働とは・意味

感情労働とは、サービス業の従事者などが、仕事上の必要性に応じて、自らの感情を適切にコントロールすることを指す言葉。しばしば、男性が従事することの多い肉体労働と対比され、感情労働には女性が多く従事する職業が該当するとされてきた。

1983年、アメリカの社会学者であるアーリー・ホックシールド氏が、著書『The Managed Heart: Commercialization of Human Feeling』で初めて言及した。

職場での感情労働の事例

感情労働が必要な職種には、ホテルや飲食店などでの接客業、コールセンター業務、客室乗務員、看護師、介護士、教師など、常に模範的で適切な言葉や表情、態度で接することを求められる仕事や、専門家として患者や利用者に感情を使って安心を与える仕事などが挙げられる。具体的な感情労働については、以下のようなものがある。

  • 顧客に対しては常に笑顔を振る舞わなければならない
  • 顧客から不適切な扱いを受けたとき、それに反応すると罰を受ける
  • 顧客だけでなく、同僚や上司などにも感情を押し殺して接する

    こうした感情労働は、接客・サービス以外の職種でも求められるという指摘がある。たとえば、株式会社リクルートマネジメントソリューションズが2022年2月に発表した調査結果によると、営業系・事務系・技術系のオフィスワーカーにおいても、感情労働の3要素である「感情の要求・制御・演技」が、半数以上で求められている(※1)

    あらゆる職種においてコミュニケーション力が求められるいま、感情労働に従事する人が増えているという現状があるのだ。

    感情労働の多様化

    「感情労働」という言葉が現れた当初は、主に仕事に関する言葉として用いられていたが、近年ではプライベートな場面も含め、多様な場面で感情労働が見られる。

    たとえば、家事で疲れている女性、人種・ジェンダーにおいて「少数派」とされる人々など、日頃からマイクロアグレッションに耐えている人々などが、感情労働を行っていると言われている(※2)

    英語では、“emotional labor”が仕事上の文脈で用いられ、“emotional work”が仕事以外のあらゆる場面における感情労働を指すとされるが、日本語では特に区別されることなく用いられることが多い。

    SNSの急速な普及、社会課題との直面……多くの意味で世の中が、そしてコミュニケーションがセンシティブになっているいま、日常的に感情労働を強いられている人は少なくないだろう。日々のモヤモヤやストレスの解消法を見つけたり、時には感情の制約から解き放たれて素直な気持ちを吐露してみたり。一人ひとりが抱え込まない方法を探すことが大切だ。

    ※1 RECRUIT 【調査発表】仕事と感情に関する意識調査(個人編)
    ※2 BBC-Why was everyone talking about emotional labour in 2018?

    【参照サイト】Penn State- WHAT IS EMOTIONAL LABOR?
    【参照サイト】verywellmind-What Is Emotional Labor?
    【関連記事】”もう会いたくない相手”と荷物のやり取りをしてくれる。米国の「感情労働」サービス




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