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Femtech(フェムテック)とは・意味

フェムテック

FemTechとは

FemTech(フェムテック)とは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語。女性が抱える健康の課題をテクノロジーで解決できる商品(製品)やサービスのことを指す。

たとえば、海外のスタートアップでは生理痛の改善や月経周期の予測、妊娠中のQOL向上、不妊対策、更年期障害の改善、セクシャルヘルス(セックストイなど)、女性特有の病気などのケアが取り組まれている。日本でも生理予測・妊娠サポートをするアプリ「ルナルナ」は、実はフェムテックに当てはまるものだ。一方、デジタルなテクノロジーではない製品は「フェムケア」と呼ばれる。

アメリカのリサーチファームFrost&Sullivanの2018年の調査によると、Femtechは2025年までに5兆円規模の市場になると予測されており、いま注目の分野である。

なぜ?Femtechの盛り上がりの理由

フェムテックは、女性の健康問題、いわば世界の全人口の約半分の健康問題に取り組むテクノロジーだ。盛り上がりの背景にはさまざまなものがあるが、ここでは大きく二つにわけてご紹介しよう。

女性が声をあげやすい社会へ

まず、Femtechは、これまでタブー視されてきた女性の「性」の課題に真っ向から取り組み、解決してくれるものだということが大きい。生理の話やセックスの話など、多くの人が悩みを抱えているにも関わらず、なんとなく他人には共有しづらかった女性特有の悩みや問題が、近年は少しずつ可視化されるようになった社会。それをさらに「個人差があるから仕方ない」で片付けるのではなく「解決しよう」としてくれるビジネスは、悩みを抱える女性にとっての救いとなる。

また女性起業家が増え、「女性による女性のためのビジネス」の隆興や、多くの女性が声をあげた#metoo運動も後押しとなっている。依然として経済・政治分野でのジェンダーの不平等はあるものの、より女性の意図や女性特有の悩みが汲み取られやすい社会へ変革している時なのだ。

テクノロジーによる変革

近年のテクノロジーの進化もFemtech分野の追い風となっている。女性の健康問題に限らず、Fintech(金融×テクノロジー)やAgritech(農業×テクノロジー)など、さまざまな社会課題を解決するテクノロジーが、より正確な情報から、より効率的で根本的な解決策を導き出してくれる。

人間の誰しもが気にする「健康」に光を当て、女性特有の悩みをデータ化してより適切な治療法を提案するFemtechが注目されるのも納得である。もちろんセキュリティへの配慮が必要だが、医療機関と連携して多くのデータを集めることで、たとえば専用アプリで医師とつながって体の悩みを相談したりできるようになる。

FemTechの事例

では、実際にどのような事例があるのかを見てみよう。

海外企業・スタートアップの事例

01. Cora(コーラ)


月経周期、月経量に合わせてカスタマイズし、毎月生理用品を送ってくれるCoraもFemTechの1つだ。オーガニックコットンや綿花農家とのフェアトレードにもこだわっている。また、「女性らしさ」を強調するピンクのパッケージではなく、白と黒でデザインされているところも特徴だ。

02. Clue(クルー)

Clueは次の生理はいつなのか、PMS(月経前症候群)の予測に役立つトラッキングができるアプリだ。生理の日を記録しておくだけで、分析と予測をしてくれる。いま1000万人ものユーザーが集まる、注目のアプリだ。

03. Elvie(エルヴィー)


妊娠、出産を機に筋力が衰えやすいという骨盤底筋。骨盤底筋を絞める力が衰えると尿漏れや頻尿の原因にもなるという。この骨盤底筋を鍛えるテクノロジーとして、Elvieが誕生した。小さなキットを膣内に挿入しておくとアプリと連動して骨盤底筋を絞めるトレーニングができる。

04. Dadi(ダディ)


不妊治療は女性だけのものではない。WHOの調査によると、不妊の原因の41%が「女性のみ」、24%が「男性のみ」、24%が「男女とも」という結果になった。精子も加齢とともに精子量が減り、妊娠しづらくなるという。

Dadiでは採取した精子を郵送すると、精子量や濃度が検査されたレポートを受け取ることができ、また精子を保管することができる。理論上は200年にわたって新鮮な精子と同じくらいの精度を保って管理できるようだが、これも年齢を問わず妊娠できるようになる一つの手段だ。

日本企業・スタートアップの事例

05. fermata(フェルマータ)

「あなたのタブーがワクワクに変わる日まで」をビジョンとするfermata。オーガニック生理用ショーツや、生理カップ、セルフプレジャーグッズをオンラインストアで販売するフェムケア・フェムテックのブランドだ。

2020年4月には、日本国内のFemtechマーケットマップをnoteにて発表している。

FemTechの拡大に期待

近年、少しずつではあるが、仕事と育児が両立しやすいように求める女性の主張や女性の生理を「隠さないといけないものではない」と呼び掛ける声が強くなってきた。そういった権利を大きな声で主張するべきだという考えもある一方で、生理を隠したい、男性と同じように仕事がしたいわけでもない、といった考えもあるのがジェンダーの不平等問題を語るうえで難しい点だ。

しかし、このFemTechが進むことは誰しも女性の願いであることには違いない。テクノロジーの力で少しでも女性が生きやすい世の中になればと思う。

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