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ファイトマイニングとは・意味

鉱物

ファイトマイニングとは?

植物を用いて、金属を効率的に回収する技術のこと。この手法には、体内に重金属を取り込む性質がある植物こと「重金属集積植物(ハイパーアキュミレーター)」が使われる。

重金属集積植物の例として、金や鉛を取り込む性質があるヒョウタンゴケ、ニッケルを葉に蓄えるリノレア・ニコリフェラという草、マンガンを樹皮や葉に蓄積するコシアブラなどがある。2016年時点の報告によると、世界で約500種の重金属集積植物が知られている。

産業への応用が期待される

ファイトマイニングの研究は世界各地の研究機関で進められており、様々な観点から産業への応用が有望視されている。

その理由のひとつが、低コストで環境にやさしくレアメタルを回収できる可能性がある点だ。レアメタルとは産出量が少なかったり、技術的もしくは経済的な理由で抽出が難しかったりする希少な金属を指すが、その希少さから価格が高い傾向にある。ファイトマイニングで、従来の採掘法には適さなかった鉱脈からも金属資源を採取できるようになれば、その国にとって重要な収益源となるうえに、レアメタルの供給安定性が高まるかもしれない。

また、ファイトマイニングと同じく重金属集積植物を使い、環境中の汚染物質を除去することを「環境浄化(ファイトレメディエーション)」と呼ぶが、このふたつを並行して進めることで収益を得ながら土壌浄化を行うことも可能になる。現在は不毛な土地であっても、汚染物質が除去されれば将来的に作物を育てられるようになるかもしれない。

植物が持つ力で環境を再生し、生態系を繁栄させる

たとえばコシアブラの芽は食すことができるため、山菜として利用したあとにマンガンの抽出に使うことで、この植物の特性が最大限活かされる。また、重金属集積植物が土壌を浄化できれば、その土地で新たに植物を育てられる。回収された有害物質も、本来あるべき働きの場に戻すことができる。

生態系の一員として組み込まれた生命体に固有の価値が、生態系全体の繁栄のために効果的に作用する。ファイトマイニングの魅力は、この世界の相互補完性を活かしている点にあるだろう。

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