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SASBとは・意味

ビジネスマン

Image via Unsplash

SASBとは?

SASBとは、Sustainability Accounting Standards Board(米国サステナビリティ会計基準審議会)の略称であり、2011年にアメリカを拠点に設立された非営利団体。企業情報開示の質向上に寄与し、企業の非財務情報の評価や比較を行いたいという投資家のニーズに応えることを目的として活動している。2018年11月に、ESG情報開示の枠組みである「SASBスタンダード」を発表。これは「国際統合報告フレームワーク」や「GRIスタンダード」などと同様に、世界で広く利用されている。

SASBスタンダードの主な特徴は、以下の通りだ。

  • 情報を開示する相手は投資家
  • 開示するのは、企業の財務パフォーマンス(経営成績・財務状態など)に関連する情報
  • 産業界を11セクター77業種に分けて、企業の財務パフォーマンスに影響を与えるサステナビリティ課題を業種ごとに特定し、具体的な開示項目と指標を設定している(たとえば業種が「不動産」の場合、「エネルギー管理」という開示項目について、「エネルギー消費量のデータ」「再生可能エネルギー比率」といった指標を定めている)
  • 企業は、自らの業種で指定された指標に従って情報を開示すればいいので、「レポートに何を記載すればいいのか迷う」という混乱を減らせるのはメリットと言える

SASBスタンダードの、マテリアリティ(重要性)の考え方

様々なESG情報開示の枠組みの、共通点や相違点を理解するうえで大切なのは、それぞれの枠組みがどのような情報を重要と捉え、どの情報の開示を求めているかを把握することだ。何が重要かを判断する、枠組みごとのものさしを「マテリアリティ」と呼ぶ。

SASBスタンダードの場合、上記でも述べたように、業種ごとの開示項目と指標を設定しているのが大きな特徴であり、これらを確認できる「SASB Materiality Map」も公開している。そしてこれらの情報は、投資家にとって重要であるのがポイントだ。

これがたとえばGRIスタンダードの場合、どのような情報が重要かは企業ごとに特定することになっており、SASBスタンダードのように業種別に分かれた、開示項目と指標は設定していない。また、GRIスタンダードは、投資家を含む多様なステークホルダーにとって重要な情報を開示するよう求めており、ここでもSASBスタンダードとのマテリアリティの考え方の違いが現れている。

ESG情報開示の枠組みは、統一へ向かうのか

SASBとGRIを比較してもわかるように、それぞれの枠組みには異なる目的があり、相互に補完し合えるものではある。一方で、多くの枠組みが乱立することで、企業の開示疲れを引き起こしたり、開示情報を比較しにくくなったりすることへの懸念も強まっている。

各策定機関はこのような状況の中、枠組みの統一というよりは、枠組みを調和させていく動きを見せている。たとえば2020年11月、SASBと国際統合報告フレームワークの策定機関であるIIRC(国際統合報告評議会)が、2021年中頃までに合併する予定を発表した。これにより、両基準は維持しつつも、企業の情報開示の作業を簡素化させるとしている。

企業としては、こうした情報開示に関する制度の動向を注視しつつ、開示の対象とするステークホルダーを決めたり、開示可能な情報を調べたりと、今後の開示に向けた準備を始めてみてもいいのではないだろうか。

【参照サイト】 乱立するESG情報の開示基準とその現状
【参照サイト】 ESG 情報の開示基準は統一へ向かうのか
【参照サイト】 Sector Webinar – Financials




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