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COP(国連気候変動枠組条約締約国会議)とは・意味

国際会議

COPとは?

COPとは「Conference of the Parties(締約国会議)」の略称で、国連気候変動枠組条約締約国会議のことを指す。1992年の地球サミットで採択された「気候変動枠組条約」の締約国が、地球温暖化対策について話し合う国際会議である。

1995年にドイツ・ベルリンで第1回会議(COP1)が開かれて以来、毎年1回開催されており、2021年には197カ国が参加し26回目を迎えた(COP26)。 ※コロナウイルス感染症拡大に伴い2020年は開催中止

COPは「気候変動枠組条約」の最高意思決定機関であり、大気中の温室効果ガス濃度を一定基準に保つことを目指して、温室効果ガス削減対策などの国際共通ルールを協議する。

全てのCOP参加国には、具体的な対策を含む温室効果ガス削減計画の策定・実施、そして温室効果ガス排出量の実績公表が義務付けられている。

COP参加国の「共通だが、異なる責任」

気候変動問題は国際的な課題であるものの、エネルギー消費や経済の状況は国によって大きく異なる。そのためCOPでは、気候変動枠組条約の原則である「共通だが、差異のある責任」という理念のもとで話し合いを進めることとし、基本的に先進国は途上国に比べより重い責任を負う。

具体的には、先進国には全参加国共通の義務に加え、より具体的な温室効果ガス排出規制の実施義務と、途上国への資金供与や技術移転の義務などがある。

それぞれの国によって事情が異なる中、COPでは地球温暖化対策における以下のような内容についても話し合いを行う。

  • 環境問題対策と経済のバランス
  • 先進国と発展途上国それぞれの責任
  • 対策への市場メカニズムの活用
  • 発展途上国の取り組みに対する支援

先進国と発展途上国がそれぞれ異なる事情の中で、互いにどのような役割を担い、共通の課題解決に取り組むかはこれまでCOPの大きな議題となってきた。

京都議定書とパリ協定の意味

COPでは、まず1997年にCOP3で採択された「京都議定書」において、2020年までの地球温暖化対策が取り決められた。その後、2020年以降の新たな枠組みについては、2015年開催のCOP21で採択された「パリ協定」で定められている。

COP3:京都議定書

「京都議定書」で取り決められたのは、おもに以下のような内容だ。

  • 削減すべき6種類の温室効果ガスを選定(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素など)
  • 先進国毎に法的拘束力のある排出量削減の数値目標を設定(2008年〜2012年までの間にEU 8%、アメリカ 7%、日本 6%、先進国全体で5%の温室効果ガス削減)
  • 先進国の間で排出枠を売買する「排出量取引」、他国への排出量削減の支援を自国の削減分に充てる「クリーン開発メカニズム」などの仕組みを導入

ただ、京都議定書では発展途上国に対する具体的な数値目標が設けられなかったため、中国やインド、インドネシア、ブラジルなどの日本よりも二酸化炭素の排出量が多い国への拘束力がなく、不公平であると批判があがった。

その後、2009年にコペンハーゲンで開催されたCOP15では、先進国と発展途上国の隔たりがさらに目立つようになり、アメリカと中国はCOP15の「コペンハーゲン合意」には参加しなかった。

COP21:パリ協定

対して、2015年にフランス・パリで開かれた第21回会議(COP21)では、初めて全ての参加国が温室効果ガス削減努力に合意したことが大きな意義となった。

ここで採択された「パリ協定」では、以下の内容が取り決められている。

  • 世界共通の長期目標として2℃目標の設定。1.5℃に抑える努力を追求すること。
  • 主要排出国を含む全ての国が削減目標を5年ごとに提出・更新すること。
  • 全ての国が共通かつ柔軟な方法で実施状況を報告し、レビューを受けること。
  • 適応の長期目標の設定、各国の適応計画プロセスや行動の実施、適応報告書の提出と定期的更新。
  • イノベーションの重要性の位置付け。
  • 5年ごとに世界全体としての実施状況を検討する仕組み(グローバル・ストックテイク)。
  • 先進国による資金の提供。これに加えて、途上国も自主的に資金を提供すること。
  • 二国間クレジット制度(JCM)も含めた市場メカニズムの活用。

(外務省:「2020年以降の枠組み:パリ協定」より引用)

    各国の数値目標

  • 日本:2030年までに2013年度比で26%の二酸化炭素削減
  • EU:2030年までに1990年比で40%の二酸化炭素削減
  • 米国:2025年までに2005年比で26〜28%の二酸化炭素削減

パリ協定に基づくルールブックが定められたCOP26

さらに2021年に行われたCOP26では、パリ協定で採択された上記のような枠組みを実現させるための具体的な国際ルールについて話し合いが行われた。

例えば、温室効果ガス排出の削減量をクレジットとして、国際的に取引を行う場合の実施指針などについてだ。こうした指針の取り決めは参加国の全会一致が原則となるため、パリ協定以来協議が続いていたが、COP26でようやく合意に至った。

パリ協定によって2020年以降の地球温暖化対策の枠組みが決まり、COP26において具体的ルールが定められたことで、これからCOP参加国はすべての国が次の時代に向けて新たな取り組みを進めていくこととなる。

SDGsの「誰も取り残さない」という目標にあるように、先進国と発展途上国がそれぞれに地球温暖化について考え、協力しながら対策に取り組むため、COPはこれからも国際社会の重要な協議の場となる。

【参考サイト】 経済産業省 資源エネルギー庁「あらためて振り返る、「COP26」(前編)~「COP」ってそもそもどんな会議?」
【参考サイト】 経済産業省 資源エネルギー庁「あらためて振り返る、「COP26」(後編)~交渉ポイントと日本が果たした役割」
【参考サイト】 外務省 「2020年以降の枠組み:パリ協定」
【参考サイト】 環境省 環境白書
【参考サイト】 日本貿易振興機構JETRO「COP26に係る各国・地域の反応」
【参考サイト】 アスエネメディア「COPとは何か?COPの歴史についてわかりやすく解説!」




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