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ポスト2020生物多様性枠組とは・意味

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ポスト2020生物多様性枠組とは?

ポスト2020生物多様性枠組とは、2050年までに自然と調和して生きるというビジョン達成のため、新しく作られようとしている野心的な国際生物多様性枠組である。野心的な新しい枠組を必要とする背景には、生物多様性が低下し続けている現状がある。

IUCN Red List of Threatened Species(国際自然保護連合)の推定によると、現在4万1,000種の生物が絶滅の危機に瀕している。現状のままでは、生物多様性及び生物多様性がもたらすサービスは低下を続ける。これは、2020年9月に「地球規模生物多様性概況第5版」で発表された。

2020年までの国際目標の達成具合

2020年までに達成すべき生物多様性に関する20の国際目標(以下、愛知目標と標記)の中で、部分的に達成できた目標は6つ。完全に達成された目標は、1つもなかった。これが、「地球規模生物多様性概況第5版」で発表された、愛知目標に対しての最終評価である。

達成できなかった理由としては、各国の愛知目標へのコミットメントの野心度の低さ、 そしてこれらコミットメントに達するための具体的行動が不足していたことの2つが挙げられる。

例えば、国別目標は平均して3分の1以上の達成(34%)または超過(3%)する見込みであることが報告されている。逆をいえば、6割以上の国は、そもそも国別の目標を達成できないということである。

また、国別目標の4分の1以下(23%)のみが、愛知目標と十分一致しているに過ぎない。これは、世界全体を見渡しても、コミットメントの野心度が低いと言わざるを得ない。

ポスト2020年生物多様性枠組の採択に向け、2022年12月にカナダで開催予定のCOP15が、各国政府が交渉する実質上最後の機会になる。

WWFが示す草案に含むべき項目

公益財団法人世界自然保護基金(以下、WWFと標記)は、報告書『ギャップを埋める:政治的コミットメントを野心的な生物多様性枠組へ』を公表し、ポスト2020年生物多様性枠組の採択に向け、草案に含むべき項目を指摘している。

1. (種の)絶滅率の上昇を阻止または逆転させ、絶滅リスクを少なくとも10%減少させることだけに留まらず、各国は2022年から絶滅危惧種の絶滅を防ぐために即座に行動を取り、2030年までに種の個体数が回復させることを推進
2. 定期的な進捗確認、目標達成に必要な行動強化を促すためのレビューと段階的に野心度を引き上げる仕組み
3. 自然破壊の主な原因である持続可能でない生産と消費のパターンを変えるための対処
4. 自然にとって有害な補助金の撤廃または再検討
5. 権利に基づくアプローチの実施を確保するための明示的な言及

WWF報告書によれば、昆明宣言、G7・2030年自然協約、G20ローマ首脳宣言など、多くの公約で示されたのは、2030年までに生物多様性の損失を反転させる、ネイチャー・ポジティブの考えである。

ネイチャー・ポジティブを2030年までに確保できるよう、2050年の生物多様性ビジョンの達成に向けて議論が進むことを願う。

【関連記事】生物多様性フットプリントとは・意味
【参考サイト】国連生物多様性交渉に向けたWWF報告書『ギャップを埋める:政治的コミットメントを野心的な生物多様性枠組へ』
【参考サイト】地球規模生物多様性概況第5版
【参考サイト】Post-2020 global biodiversity framework




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