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キャンセルカルチャーとは・意味

キャンセルカルチャー

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キャンセルカルチャーとは?

著名人をはじめとした特定の対象の発言や行動を糾弾し、不買運動を起こしたり放送中の番組を中止させたりことで、その対象を排除しようとする動きのこと。ソーシャルメディアの普及に伴い、アメリカなどを中心に2010年代中頃から見られるようになった。他者の過ちを徹底的に糾弾する「コールアウトカルチャー」の一種。「You are cancelled(あなたは用無し)」と言って相手を切り捨てる、いわばボイコットのような現象だ。

キャンセルカルチャーの例として、奴隷制や人種差別に関わりのある歴史的人物の銅像を破壊したり、「Defund the Police(警察に資金を出すな)」という主張に否定的な意見を述べる人のキャリアを終わらせようと圧力をかけたりする、過激化したBLM運動が挙げられる。トランプ大統領も、彫像を撤去する行為などをキャンセルカルチャーだと非難した。

キャンセルカルチャーの暴走とその対策

キャンセルカルチャーは、#MeToo運動や#OscarsSoWhite(アカデミー賞で白人ばかりが優遇される)という批判など、インターネットを中心に重要な対話を生み出してきた側面がある。また、社会に大きな影響を与える人物の言動が倫理的かどうか、過去の言動との整合性がとれているかどうか確認するのは大切なことだ。エンタテインメント業界などが、ダイバーシティやポリティカル・コレクトネスを意識して価値観をアップデートしていくのは、ポジティブな流れと言える。

一方、キャンセルカルチャーの問題点として、その攻撃性と不寛容さがエスカレートするあまり異なる意見の人を沈黙させ、率直で自由な議論ができなくなることが挙げられる。糾弾する側の人が一方的な正義感や価値観を振りかざしていることに無自覚だったり、そもそも正確な情報や背景を知らなかったりする場合もある。激しく糾弾する人たちの主張が、必ずしも大多数の国民の声を代弁しているわけではない点も注意が必要だ。

キャンセルカルチャーの暴走を防ぐにはまず、糾弾を受けた側が事態を丸く収めようとして、議論や吟味をしないまま早急な決断をしないようにすることが大切だ。自らの信念があるのなら周囲と協力してオープンに議論し、非難に忍耐強く立ち向かう姿勢が、言論の自由を守ることにつながる。

怒りに任せて他者を糾弾する人は、自分と異なる主張を容赦ない鉄槌でなかったことにするべきではない。民主主義を理解し、異なる主張にも耳を傾ける姿勢が求められる。人々を分断させるのではなく連携を促進し、多様性を尊ぶ社会を築いていきたい。

【参照サイト】 トランプ氏、彫像の撤去など「キャンセル・カルチャー」と非難 ラシュモア山で
【参照サイト】 SNSで大炎上したJ.K.ローリングで今話題の「cancel culture」とは?【ニュースな英語】

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