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バリアフリーとは・意味

バリアフリー

バリアフリーとは?

バリアフリーは、「バリア(障害・障壁)を取り除く」という意味。もともとは、建築基準として、歩行が困難な高齢者や身体障がい者、段差に気が付かない視覚障がい者などでも利用できるように、足元の段差等の「物理的な障壁を除去する」という文脈でつかわれていた。具体的には、エレベーターやスロープなどの設置などだ。健常者の目線だけではない目線に立って障壁を取り除き、アクセシビリティを確保し、生まれ持った特徴に関係なく人々が暮らしやすくするためのものだ。

世の中には、「物理的バリア」以外にもさまざまな障壁があるといわれる。たとえば日本では高齢化が進み、判断力が落ちたことによる車の暴走事故で、多くの人が命を落としている。一方で、車が生活の生命線になっている場合もあり、免許返納は簡単な判断ではない。そこで、少しでも安心して運転が出来るような「制度的バリア」も解消する取り組みが行われている。盲導犬が入店できないというのも、制度的バリアに該当する。

「文化・情報面の障壁」では、たとえば情報の伝達が視覚や聴覚に偏っている場合、障がいのある人にはわからない場合がある。点字を活用するのも一つの案だ。さらに、海外からの旅行者が困らないように、公共交通や施設で、多言語で案内するようになってきている。

バリアフリーの課題

文化と法律のジレンマも存在する。ロンドンの名物だった赤い路線バス「ルートマスター」は、車椅子で乗車できないため、一部の観光利用を除き廃止され、ノンステップバスが導入された。また、旧所名所といわれるところでは、歴史的景観を破壊しないために、バリアフリーを実現できない場合もある。

また、言語、国籍、人種、性別などに対して無意識の偏見やあわれみを持つ「意識面の障壁」へは、なかなか対策が難しい。考え方は、その人の生まれ持った環境や、受けた教育に大きく依存している。バリアフリーは特定の人のためだけのものではなく、ありとあらゆる人々が不便なく生活できることが大事なのだ。

どんな人であっても快適に利用できる、統一されたユニバーサルデザインやインクルーシブデザインが、これからさらに必要となるだろう。

【関連ページ】ユニバーサルデザインとは・意味
【関連ページ】インクルーシブデザインとは・意味

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