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コラボラティブエコノミーとは ・意味

コラボラティブエコノミー

Image via Unsplash

コラボラティブエコノミーは、直訳すると「共同経済」という意味で、共同所有、貸し借り、交換、モノやサービスの相互提供によって成立する経済モデルのことを指す。「シェアリングエコノミー」と言われることもある。オンラインのウェブサイトやアプリを介して実施されることが多い。

ヨーロッパでの「コラボラティブエコノミー」の台頭

コラボラティブエコノミーは、近年、特にヨーロッパで急速に台頭してきた。欧州委員会(European Commission、略称:EC)の2018年の調査結果によると、EU圏内の市民の4人に1人が、共同プラットフォームを介して提供されるコラボラティブエコノミー関連のサービスを利用したことがある、とのことだ。

また、EUのサーキュラーエコノミー(Circular Economy:CE)政策には、 行動計画の消費の項目に新規ビジネス・消費モデルとして「コラボラティブエコノミー」の実践が掲載されている。

「コラボラティブエコノミー」のメリット・実際の事例

コラボラティブエコノミーを利用することで、市民が多様な分野で、より便利で快適なライフスタイルを実現できるようになる。また近年増加している「シェア」をキーワードにした新たなビジネスは、経済の活性化にも一役買っている。

<「コラボラティブエコノミー」の例>
・カーシェアリング
・シェアハウス
・Uberなどのライドシェアサービス
・Airbnbなどの民泊関連サービス
・会議室などのレンタルスペース
・シェアオフィス
・新しい洋服やアイテムをレンタルするサービス

コラボラティブエコノミーの課題

今まで買っていたものを、貸し借りやシェアするようになると、既存のビジネスモデルでサービスやものを販売していた企業が自社商品を買ってもらえなくなる。このため、既存の企業とコラボラティブエコノミー関連の事業を立ち上げた新規企業の間では緊張が生まれやすくなってしまう。欧州ではこうした状況を打開すべく、欧州委員会(EC)にて、消費者と社会を保護しながら、新しく革新的なサービスの開発の支援をする方法を模索している。

また、コラボラティブエコノミーは新しい形のビジネスモデルであるため、地域ごとの既存の法律や規制、慣習と対立してしまうことがある。UberやAirbnbなど急速に世界で拡大しているビジネスも然り、このような対立をいかに乗り超えるかが、事業を定着させる際のカギとなっているのだ。

コラボラティブエコノミーの今後

ものやサービスの共有を基にしたコラボラティブエコノミーは、廃棄物を出さない経済の形「サーキュラーエコノミー」を実践するうえでも、重要な経済モデルとなる。

環境や資源枯渇の問題への対応は、「待ったなし」の状況だ。その中で、コラボラティブエコノミーは、こうした課題の解決策の1つとして今後ますます注目され、関連ビジネス数、利用者数共に増えていくだろう。国や政府、自治体、既存の企業らは、こうした変化への急速な対応が求められている。

【関連ページ】サーキュラーエコノミーとは
【関連ページ】シェアリングエコノミーとは

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