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ロング・ホーラー(Long hauler)とは・意味

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ロング・ホーラーとは?

ロング・ホーラー(Long hauler)とは、感染症などの病気の後遺症が長期間続く患者を表す言葉。英語で「長距離輸送業者(主に長距離トラック運転手など)」を表すこともあるが、昨今は新型コロナ感染症の長期患者に対して使われることが多い。

新型コロナ感染症の場合は、通常であれば2〜3週間で症状が回復するといわれている。しかしロング・ホーラーは検査で陰性となりウイルスに感染していない状態になっても、その後長期にわたり慢性的な不調を抱えている。

このように、長期間新型コロナウイルス感染症の症状が続く状態を「Long Covid(長期コロナ感染症)」、「ポストコビッド症候群」とも呼び、同様の後遺症は2002~2003年に流行したSARSやライム病など多くの感染症でみられるという。

アメリカの医師会雑誌によると、アメリカの新型コロナ患者の10%が長期的な後遺症を経験していると推定されており、アメリカでは新型コロナの長期患者専門クリニックの需要が増加している。

またイギリスの国家統計局(ONS)によると、感染者のうち40人に1人が長期コロナ感染症を経験しているという。

長期コロナ後遺症の症状

ロング・ホーラーが抱える症状は個人によってさまざまで、呼吸器、心臓、血管、腎臓、脳、皮ふなどあらゆる部位におよぶ。

主な症状は、慢性的な咳、疲労感、息切れ、体や関節の痛み、頭痛、味覚障害、ブレインフォグ(※)、睡眠障害、脱毛、その他心臓や呼吸器系の症状などである。

※ 脳に霧がかかったように頭がぼんやりしたり、働きが鈍くなって疲れたりする症状のこと。

こうした症状は新型コロナ感染症の軽症・重症にかかわらず起きる可能性があるといい、感染症にかかった当初とは異なる症状が現れることもあるという。また中には、感染症から回復して数週間〜数ヶ月後に症状が発生する場合もある。

ロング・ホーラーが抱える問題

しかし現状、これらの症状がどれくらい長く続くのかや、原因、治療法、予防法などについては研究段階で、はっきりと解明されていない部分が多い。

このような状況からロング・ホーラーが抱える症状について医師が診断を付けづらい場合もあるといい、適切な治療が受けられない、周囲の理解を得にくいといった問題が起きている。

ロング・ホーラーの中には深刻な症状から長期間の休職をやむなくされている人もいるが、周囲に深刻さを理解してもらえず退職に追い込まれてしまうケースもあるという。

また、いつ治まるか分からない身体の不調から、うつや不安といった精神的なストレスを抱えてしまうこともある。

ロング・ホーラーのケアに求められること

こうした問題をなくし、長期の後遺症に苦しむ患者が一刻も早く日常を取り戻せるようにするためには、まず診断方法や治療法が確立され、医師が「Long Covid(長期コロナ感染症)」の症状を適切に診断できるようになる必要がある。

しかしそれと同時に大切なのは、周囲がロング・ホーラーが抱える問題について理解を深め、サポートしていくことだ。

ロング・ホーラーのなかには、はっきりと説明がつかない症状を抱え、食事や家事といった日常生活にも支障をきたす人もいる。こうした患者たちが悩みを相談・共有できる場所を作ったり、メンタル面のケアをしたり、仕事を続けられるようサポートしたりしていくことが望ましい。

現在、世界各地でロング・ホーラーを支援するサポートグループが少しずつ増えており、なかには何千人ものメンバーが集まるグループもあるという。こうした活動が広がり、ロング・ホーラーがひとりで悩みを抱え、心身ともに疲弊してしまう状況を少しでも減らしていくことが必要だろう。

【参照サイト】What Are ‘Long-Haul’ COVID Symptoms?
【参照サイト】ポストコビッド:Sars-CoV-2の3番目の顔|NCMHCSO
【参照サイト】長期的なコロナ症状、感染者の40人に1人 予測下回る=英統計局|BBC
【参照サイト】ポストコビット症候群について現時点で分かっていること|MSDマニュアル家庭版
【参照サイト】新型コロナ「長期患者」 数か月後も長引く多様な症状に警告|AFP BBニュース




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