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情報難民とは・意味

情報難民

情報難民とは?

情報難民とは、自然災害などの有事の際に、国や自治体から発信される情報を得ることが難しい状況にいる人々のこと。一般的に、訪日外国人や高齢者等、言語の違いや障害、周辺環境により災害情報や避難情報が届きにくい人々が含まれる。

情報難民を解消するための取り組み

国や自治体からの情報が届けられない場合、事態を的確に把握することができず、人命が危険にさらされる恐れがある。自然災害の少ない地域から来訪した外国人や、聴覚・視覚障害を持つ高齢者等が、必要な情報にアクセスできるための取り組みが求められている。

近年の訪日外国人の増加を受け、2016年に総務省は、2020年までに外国人や高齢者に情報が届きやすい環境を整備する「情報難民ゼロプロジェクト」を開始した。以下は、その取り組みの一例である。

  • 空港、駅、商業施設等におけるデジタルサイネージやスマートフォンアプリの活用
  • 多言語やピストグラム(絵文字)による案内の視覚化
  • 緊急通報や緊急搬送時における三者間通訳
  • 避難所等の情報コーディネーターの設置
  • 情報通信インフラの災害耐性の強化
  • ラジオの難聴対策等、聴覚や視覚障害に対応した情報伝達手段の拡充
  • 防災無線、コミュニティ放送等情報伝達手段の多重化

また、自治体や民間団体も情報弱者の支援に取り組んでいる。

  • 各自治体による外国人向けの多言語防災情報サイト
  • 多言語翻訳アプリの開発
  • 災害時多言語支援センター設立や多言語表示シートといった各自治体向けツール作成支援
  • やさしい日本語での災害情報発信
  • 外国人防災アドバイザーの育成や外国人向け防災講座の開設

情報難民の支援による効果

情報難民を支援するための環境整備により、特に以下の効果が期待されている。

  • 交通情報、天気情報、生活情報等を入手できることで、避難が必要かどうかを検討することができる
  • 英語や母国語で災害情報を得られることで、災害に対する正しい理解と安心感を得られる
  • 災害経験の少ない人々も、防災意識を高め、防災グッズ等を事前に備えることができる

まとめ

日本では、地震や台風等の自然災害が頻繁に発生している。外国人や高齢者等、情報難民となりやすい人々が取り残されない環境作りをすることで、多くの人々が安心して生活できる社会となるだろう。

【参照サイト】情報難民ゼロプロジェクト(総務省)
【参照サイト】第105回 災害時に情報難民を出さないための施策について教えてください 教えて!自治体ICT(日立製作所)
【参照サイト】外国人向け防災情報(東京都防災ホームページ)
【参照サイト】多文化共生(一般財団法人 自治体国際化協会)
【参照サイト】在住外国人に災害情報はどう伝わったか ~中越地震被災外国人アンケートから~ (NHK)




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