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環境レイシズム(Environmental racism)とは・意味

環境差別

環境レイシズム(Environmental racism)とは?

環境レイシズムとは、環境汚染の原因となるモノが、社会的・民族的な少数派(マイノリティ)の人々の住む地に集中しやすいことを批判するための言葉。たとえばアメリカでは、ネイティブアメリカンの保留地域で積極的に放射性物質の開発が行われたり、なぜか貧しい黒人コミュニティの住む地域にばかりゴミ処理施設や有害な化学工場ができたりといった状況を指す。環境レイシズムは、「環境汚染によって受ける被害は、人種によって変わる」ということを表しているのだ。

これはもともと、1970年代から1980年代にかけてアメリカの「環境正義(=環境面での公平・平等を促す)」に関する社会運動の中で提起された言葉で、いつも特定の人々に不利になりがちな状況から、社会的な不平等の構造への批判で「環境差別」や「環境的人種差別」などとも呼ばれる。環境レイシズムの概念をはじめて提唱したのは、1982年に米ノースカロライナ州ウォーレンのPCB廃棄物に対処していたベンジャミン・チャビス氏だ。

現在はアメリカだけでなく世界でも、中国への電子廃棄物輸出による健康への悪影響や、世界的な廃棄物貿易の悪影響を指してこの環境レイシズムという言葉が使われることもある。

環境レイシズムを解決する方法は?

世界では、環境レイシズムを是正するさまざまな取り組みが行われている。

その一つは、危険廃棄物の輸出の規制である。1989年から1994年にかけて、推定2,600トンを超える有害廃棄物がOECD諸国から非OECD諸国に輸出されたことを受け、「バーゼル条約」と「バマコ条約」の2つの国際協定が可決された。

バーゼル条約は、有害な廃棄物の輸出入を行う際には関税法の手続きに加え、経済産業大臣の承認と環境大臣による確認等を受けるというもの。しかしこれは、有害廃棄物の越境移動が全面的に禁止されていないということで懸念が示されていた。そこでできたのが、もうひとつのバマコ条約だ。これはアフリカへのすべての有害廃棄物の輸入を禁止し、大陸内での移動を制限するものである。バーゼル条約も、1995年には工業国から他の国へのすべての有害廃棄物輸出を禁止するよう改正された。

また、民間では(主にアメリカで)人種と環境問題の不公平性を訴えるさまざまなデモも行われている。

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