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プロボノとは・意味

プロボノ

プロボノとは?

プロボノとは、社会人が仕事で培った自らの知識や技術を生かして行う社会貢献活動のことである。ラテン語のPro Bono Publico(公共の善のために)が語源となっている。プロボノに参加する人のことを、プロボノワーカーと呼ぶ。

プロボノの起源と発展

プロボノはアメリカやイギリスなど社会貢献の意識が高い先進国ではじまった。もともとは、法律関連職の人たちが自分たちの専門知識・スキルを使って社会貢献活動や公益活動を行ったことが起源である。実際に、弁護士法において、「弁護士は基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」(第1条)とされており、弁護士会が所属する会員に対して毎年一定時間以上のプロボノ活動を義務付けている国もある。

このように当初は弁護士などの法律関連職の人たちが中心であったが、2000年代に入り、アメリカやフランスの団体が従来のプロボノのイメージを拡げた。法律関連のスキルや知識だけでなく、マーケティング、IT、デザイン、経営戦略、人事など、ビジネスに関わるさまざまな経験・スキルを活かした社会貢献活動を「プロボノ」と再定義したのである。

日本では2010年が「プロボノ元年」と言われており、法律関連だけでなく上記の様々な経験やスキルを持った人々がプロボノ活動を始め、広がりをみせている。

プロボノとボランティアの違い

プロボノは、「自分のスキルを活かす」という点がボランティアとの大きな違いといえるだろう。例えば、途上国や被災地での炊き出し活動において、支援者に食料の準備や配布は専門知識を必要としないため、ボランティアとして参加できる。しかし炊き出し活動の支援の呼びかけを行うためにウェブサイトを作る際には、専門知識やスキルが必要になり、プロボノワーカーが必要となる。

プロボノの専門スキル例

一般的に、以下のようなスキルが近年、NPO・NGO団体から求められるプロボノのスキル例である。

  • デザイナーやコピーライティング等の広報スキル
  • 事業計画や戦略スキル
  • マーケティングのスキル
  • 会計、経理のスキル
  • 行政対応のスキル
  • 法務、契約のスキル
  • 組織構築のスキル(キャパシティ・ビルディング)
  • 建築、映像、デザイン、ITなど

プロボノ活動をはじめる方法

日本ではプロボノ希望者とNPO・NGO団体などからの依頼をマッチングするサービスが普及してきている。サービスグラントはそのマッチングサービスを提供している代表的なNPO法人のひとつである。様々な企業の事業活動とNPO・NGO団体などの課題をマッチングさせたり、社会人のスキルや専門知識を地域社会に還元し、行政が直面する課題解決を目指したりしている。

また、環境問題や貧困問題、地域社会の課題解決など、自身で興味がある社会課題のトピックが明確な場合は、直接、そういった課題解決を目指しているNPO・NGO団体にコンタクトを取るのも1つの手段だ。

自身が今まで培った経験や知識を社会に還元できるプロボノは大きなやりがいを感じることができる活動である。何か社会のためにアクションを起こしたいけれども一歩が踏み出せない、何をしたら良いのかわからないとくすぶっている人にぜひチャレンジして欲しい。NPO・NGO団体とプロボノワーカーが対等にそれぞれの知識やスキルを生かせば、本質的な課題解決ができ、より良い未来が切り開かれていくのではないだろうか。

【参照サイト】プロボノとは(特定非営利活動法人 中部プロボノセンター)
【参照サイト】プロボノとは(認定NPO法人 サービスグラント)
【参照サイト】プロボノの広がり(認定NPO法人 サービスグラント)
【参照サイト】プロボノ活動(第一東京弁護士会)
【参照サイト】プロボノ活動って何?スキルを活かした社会貢献で経験値を上げよう(株式会社マイナビワークス)




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