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グリーンマテリアルとは・意味

アースシップの写真

image via Awakeye/ Shtterstock

グリーンマテリアルとは

グリーンマテリアルとは、従来の製品よりCO2の排出量などが実質的に削減されたもの(※1)。マテリアルは、「材料・素材」を意味する英語で、建築や繊維など幅広い分野で環境問題の解決策として開発や導入が進められている。

※1 製造産業局より引用

グリーンマテリアルの潮流

グリーンマテリアルは、比較的新しい概念であり、日本政府は取り組みに関してビジョンを打ち出している。そのうち、グリーンマテリアル市場の創出とサプライチェーンにおける業界間連携について取り上げる。

  • グリーンマテリアル市場の創出
  • グリーンマテリアルの市場を創出するには、その環境価値が適切に評価されること、二酸化炭素排出量などの環境指針の計測方法について国際標準化を進めること、デジタル技術を駆使しながら需要家に環境価値を共有することなどが必要だ。

    経済産業省は、2022年2月に「GXリーグ基本構想」を公表し、カーボンニュートラル実現に貢献しながら、産業競争力を高めるためのルールメイキングを進めている。例えば、440社の参画企業はグリーンマテリアルの製品を積極的または優先的に購入することによって市場のグリーン化の牽引が求められている。

  • サプライチェーンにおける業界間連携
  • 2022年現在、新型コロナウイルスや中国の電力不足問題、ロシア・ウクライナ情勢などの国内外の情勢を受けて、原燃料の高騰・生産、流通の停滞、調達不安定化といった事態が多く生じている。このような状況の中で、グリーンマテリアルの安定供給を図るには、川上企業が需要責任を果たすことに加えて川下に至るサプライチェーン全体の強化が必要不可欠である。

    また、資源循環経済(サーキュラーエコノミー)への転換も求められている。ステークホルダー全体が、産業ごとにリサイクルプロセスをより強固にしていく必要がある。

    バイオプラスチックの普及

    グリーンマテリアルの意味の1つは「既存の素材からより二酸化炭素を減らしたもの」。その例の1つが、「生分解性プラスチック」と「バイオマスプラスチック」の総称である「バイオプラスチック」だ。このバイオプラスチックが近年ますます普及している。

    生分解性プラスチックは、「分解性」に係る機能で、一般のプラスチックと同様の耐久性を持ち、使用後は微生物など一定の条件下で二酸化炭素と水まで完全に分解されるものをいう。バイオマスプラスチックは、「原料」に係る機能で、トウモロコシやサトウキビなどのバイオマス(生物資源)を原料に合成されて作られたものをいう。原料は100パーセント、バイオマスのものもあれば、部分的に使用しているものもある。

    バイオプラスチックは、紙素材では実現できない耐久性に優れ、焼却時に発生する二酸化炭素は、原料となる植物の生育過程で吸収しているため、カーボンニュートラル性を持つなどのメリットがある。

    一方、生分解性プラスチックは、土壌や海洋で分解されるには条件が整う必要があり、完全に分解されるまで数ヶ月かかる。バイオマスプラスチックは、部分的にバイオマスを使用しているプラスチックを生分解性であると勘違いせず、適切に処理をする必要があるなど、注意すべき点もある。

    グリーンマテリアルの種類

    では、グリーンマテリアルには、具体的にどのようなものがあるのだろうか。ここでは、建築とファッションに関するグリーンマテリアルをいくつか紹介する。

    建築

    建物全体の環境性能が高まるよう最大限配慮して設計された建築物のことを指すグリーンビルディング。施設の緑化、建設や運営にかかるエネルギーや水の削減など、持続可能な建築に使用される素材を3つ紹介する。

    1. VOC(揮発性有機化合物)を含まない塗料
    ほとんどの外装や接着剤に含まれるVOCは、有害な有機物質の混合物で、空気中を舞うことで環境汚染や人間の健康に悪影響を与えるものだ。壁用塗料を選ぶ際は、VOCに注意する必要がある。

    2. わら俵
    入手しやすく遮音性、耐火性のあるわら俵は農場で多く使用され、柱の間などの材料を充填するのに適している。

    3. ​​PU 断熱材 (ポリウレタン)
    耐湿性、断熱性、耐老化性などに優れ、学校や病院、プレハブ住宅の建築時に使用される。

    ファッション

    持続可能な衣服の消費は、すでに持っているものを長く使う、古着を利用するなど様々ある。新しい服を買うシチュエーションになった場合、サステナブルな素材からできたものを検討してみてはどうだろうか。

    ここでは、​​​動物由来の原料を使用せずに作られた人工レザーであるヴィーガンレザーについて取り上げる。ヴィーガンレザーのメリットは、動物の革に比べて水の使用量を抑え、製造過程で出る化学物質を避けられることなどだ。ここでは、植物性ヴィーガンレザーを2つ紹介する。

    1. きのこ由来
    きのこの菌糸体を培養して作られるレザー。成長が早いきのこの菌糸体は、天然皮革よりも生産効率が良い。ドイツの会社が作った「NAT-2™ FUNGI LINE」というスニーカーは、マッシュルームレザーを使用しており、防腐性かつ抗菌性があるため長持ちする。

    2. サボテン由来
    サボテンの葉の粉末を使用して作られるレザー。少量の水で成長し、二酸化炭素を吸収するため環境負荷を軽減できる。サステナブルファッションブランド「Re:nne」では、サボテンからできた財布を展開する。​​サボテンは本革に近い質感で手入れがしやすく、通気性が高いことに加えて耐久性もある。

    グリーンマテリアルの事例

    グリーンマテリアルは、これから家を建てたり、服を買ったりするときにしか意識するものではなく、すでに持っている資源からも考えることができる。その取り組みを紹介する。

    1. GREEN CYCLE (GOLDWIN)
    ゴールドウインと「BRING」がタッグを組んで行うリサイクルシステム。GOLDWINの製品に加えてその他のメーカーの服も状態にかかわらず回収が可能だ。ケミカルリサイクルや新たな素材へ生まれ変わったり、まだ着られる服は寄付やリユースに回したりとそれぞれの服によって最適な道を選ぶ取り組みだ。

    傷んでしまって、古着やフリマアプリへ売ることが難しい服を持っている人は、洗濯をした上でGREEN CYCLE回収店舗へ持ち込んでみてはどうだろうか。5000円以上の購入で使える500円分のクーポン券をもらうこともでき、GREEN CYCLE実施店舗で使える。実施店舗はこちらから。

    2. アースシップのサステナブルスクール(ウルグアイ)
    アースシップとは、太陽光や雨水などから自然エネルギーを利用し、廃材や近隣で手に入る素材を使用し家を建てること。

    南米初となるサステナブルスクールは、​​​​​​建物全体の約60パーセントをリユース素材のプラスチック、タイヤ、缶などでまかない、タンクで貯められた雨水は手洗いやトイレで使用され、コンポストを導入するなど、循環のシステムに身をおくことができる。

    建物はあくまでもツールであり、自分が地球システムの一部だと理解し、自然とつながり直すことができるようなカリキュラムを行っている。

    まとめ

    二酸化炭素の排出を抑えた環境に配慮した素材であるグリーンマテリアル。新たな消費をする際には、より持続可能なものを選ぶことで地球環境に貢献できるはずだ。

    自分への消費だけでなく、大切な人へヴィーガンレザーで作られた商品をプレゼントするなどすると、もらった人は環境に良いというストーリーも含めて愛着が湧くに違いない。

    何かを買う際は、一歩立ち止まってみて地球を軸に考えてみてはどうだろうか。

    【参照サイト】【後編】南米一幸せな国ウルグアイに学ぶ、本当の先進国とは? 〜サステナブルスクール編〜
    【参照サイト】製造産業局 新・素材産業ビジョン(中間整理)
    【参照サイト】経済産業省 GXリーグ基本構想
    【参照サイト】The zebra 15 Green building materials for an eco-conscious home
    【参照サイト】BBC earth Six fashion materials that could help save the planet
    【参照サイト】GOLDWIN GREEN IS GOOD




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