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スラックティビズムとは・意味

スラックティビスト

スラックティビズムとは?

スラックティビズム(Slacktivism)は、社会に意味のあることをしているようで、何も良い影響を与えていない自己満足的な行為を指す、「スラッカー(なまけ者)」と「アクティビズム(社会活動)」をかけあわせた造語だ。

思想を持ち、社会に変革を起こそうと行動するアクティビズムとは違い、スラックティビズムは労力があまりかからず、仲間内で盛り上がって終わる行為が多い。スラックティビズムをする者は、皮肉を込めてスラックティビストと呼ばれる。

意味のあるスラックティビズム

意味をなさないと思われていたスラックティビズムが、社会に前向きな影響を与えることもある。スラックティビズムはソーシャルメディア上でも多く生まれ、低コスト・低リスク、そして個人的な活動であることが多いため、人々が「これなら自分も関わることができる」と思えることも少なくない。そのコンテンツがシェアされ、爆発的に広がったことで、スラックティビズムが認知拡大に寄与することがあるのだ。

その好例は、2014年頃にアメリカを中心に大流行した「ALSアイスバケツチャレンジ」。これは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の認知を広め、研究への支援を促すため、バケツに入った氷水を頭からかぶるか、アメリカALS協会に寄付をするか選ぶ運動である。芸能人たちだけでなく、なんとビルゲイツやトランプ米大統領も参加した。

このチャレンジに参加した人々のほとんどは、氷水を頭からかぶることそのものを楽しみ、エンターテイメントとして演出していたため、「キャンペーンの主旨をわかっていない」「ただの自己満足」などの批判も挙がった。しかし結果的には、動画が病気の認知を広めて多くの寄付が集まり、キャンペーンは大成功を収めたのだ。

非営利団体のオンライン教育コミュニティであるNonprofit Hubは、「ALSアイスバケツチャレンジの素晴らしいところは、寄付のほかにもう一つ氷水をかぶるという選択肢をあえて入れることで、ソーシャルメディアが持つ“スラックティビズムの性質”を最大限に活用したことだ」と、ウェブサイトに書いている。

理解が不足していると、スラックティビズムの多くは自己満足の域を出ない。意図せずスラックティビズムに陥らないためには、社会的なインパクトのために本当は何が必要なのかを考え行動することや、その性質を理解して活用することが大切だ。

【参照サイト】What is Slacktivism and is it Even Helping?




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