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気候変動への適応策とは・意味

気候変動への対応策

Image via Pixabay

気候変動への適応策とは、「すでに起こっている気候変動の影響を軽減・回避したり、新しい気候条件を利用したりする策」のことを指す。適応策を実施する対象は、生態系、社会・経済のあり方、生活スタイルなど幅広い。

気候変動対策の議論では、温室効果ガスを減らすための「緩和策」と環境の変化に適応する方法を考え、実行していく「適応策」の両方を実施することが大切だと言われている。このため、気候変動関連の会議、論文などでは「緩和」は「適応」と共に挙げられることが多い。

適応策の例

国や地方自治体から企業や個人まで、様々な立場から取り組むことが可能だ。

【例】
◇国や地方自治体が中心となって実施する、大規模な取り組み◇
・将来の海面上昇による高波被害増加を見越した防波堤の建設
・大雨による浸水被害を防ぐためのインフラ整備
・ハザードマップの見直し、作成
・熱中症対策の呼びかけ
◇企業・個人で実施できる取り組み◇

・水不足に備えた節水
・災害に備えた避難経路の確認
・熱中症を防ぐための適切な冷房の使用
・気候変動への適応を促進する製品やサービスの展開[企業]

・野菜や米の作付け時期の変更や、高温に強い品種への転換[農家]

なお、日本では2018年に、日本における適応策の法的位置づけを明確にする「気候変動適応法」ができた。これにより、国、地方公共団体、事業者、国民が協力して適応策を推進できるようになった。

適応策の意義

これまでに排出された温室効果ガスの影響があるため、私たちは温暖化の進行を「止める」ことはできない。実際に現在も、これまでの気候変動の影響だと考えられる、猛暑や干ばつ、集中豪雨、洪水などの災害が世界中で起こっている。気候変動による災害やそれによる被害を食い止めるためにも、適応策を実施することは重要なのだ。

2014年に発表された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書(AR5)」の第二作業部会(WG II):(影響・適応・脆弱性)の報告でも、緩和策と共に適応策を実施していく重要性が言及されている。 適応策の重要性は、地球規模で認められているのである。

適応策の課題

気候変動の適応策を実施するにはそれなりの資金が必要となるが、途上国や貧困層はそのための十分な資金を持たないことも多い。結果として彼らは、気候変動による被害を「より受けやすい」立場に追いやられてしまっているのだ。この格差をどう埋めるかは、今後の大きな課題の1つとなるだろう。

また「適応策」という言葉の認知度の低さや、その重要性があまり知られていないのも課題である。「適応策」を知らないことで、災害の避難や備えが不十分になり、被害が拡大する恐れがあるためだ。

「気候変動」による影響は、残念ながら避けることができない。この事実を冷静に受け止め、適応策を世界中で実施していくことが、少しでも明るい未来を作っていくカギになるのではないだろうか。

【関連ページ】気候緩和とは・意味
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【参照サイト】気候変動への適応
|環境省

【参照サイト】AR5 Climate Change 2014: Mitigation of Climate Change |IPCC

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