Browse By

コーダ(CODA)とは・意味

コーダ

コーダ(CODA)とは?

コーダ(CODA / Children of Deaf Adults)とは、耳が聞こえない、または聞こえにくい親のもとで育つ子どものこと。両親とも聞こえない場合も、一方が聞こえない場合も当てはまる。

聞こえの程度は「ほとんど聞こえない」から「聞こえにくい」まで幅がある。また、補聴器を使用すると音として聞き取れても言葉が不明瞭であったり、大人数いる場所では誰の話し声か区別できなかったりと聞こえにくい人の中でも個人差がある。

なお、聞こえない親とのコミュニケーション手段は、手話や口話など様々で、コーダが必ずしも手話ができるとは限らない。

コーダが抱えやすい悩み

コーダは手話と視覚に基づく「ろう文化」と、聞こえる人が前提としている「聴文化」を行き来しながら成長する。2つの文化の違いに適応していく過程で、コーダが抱えやすい悩みを紹介する。

ろう文化と聴文化の違い

ろう文化では習慣だが、聴文化では戸惑われる行動がいくつかある。幼少期のコーダに見られる行動として、以下のような行動が挙げられる。

ジェスチャー:手を動かすことで物事を伝えたり、日本手話で人称や指示名詞を意味する指差しを使用したりする。

呼び方:相手の名前を呼ぶ代わりに、相手の肩をトントン叩いたり、テーブルをドンドン鳴らしたりするなど、視覚や触覚による方法で相手を呼ぶ。

視線:視覚から多くの情報を得ようとするため、必要以上に相手の顔を見たり、キョロキョロしたりすることがある。

親と聴者をつなぐ役割を担う負担

親の代わりとして、小さい頃から通訳や電話応対を担うことがある。年齢相応ではない内容を通訳したり、嫌でも親からのお願いを断ることに罪悪感を抱いたりと、精神的に負担になるケースも多い。親子でコミュニケーションをしっかり取って判断することが必要だ。また、行政を通じて手話通訳者にお願いすることも可能だ。

CODAの関連団体

コーダ特有の悩みを親にも友人にもなかなか打ち明けられないことも、コーダが抱えやすい悩みの一つだ。下記はコーダ、そしてコーダを育てる親、聞こえない・聞こえにくい兄弟姉妹を持つ人の代表的な団体だ。

・J-CODA
コーダが集い語り合う場として、定期的にイベントを開催している。

J-CODA

・WP コーダ育児支援
聞こえない親のための、コーダの育児支援を行っている。ホームページより、コーダを周囲の人に理解してもらうためのパンフレットのダウンロードが可能。

WP コーダ育児支援

・SODA
聞こえない、聞こえにくい兄弟姉妹を持つSODA(Siblings Of Deaf Adults/Children)が集い、イベントや講演会を実施している。

SODA

まとめ

コーダの抱えやすい悩みは、こちらに取り上げた以外にも人により多種多様だ。中でも多くのコーダに共通しているのが、同じ境遇にいる人と悩みを共有することが難しいことだろう。コーダに限らず、同じ境遇にいない相手とやり取りをする時は、まずは相手の心境を理解しようとすること、そうするにはどうすれば良いかを考え続けることが大切かもしれない。

【参照サイト】J-CODA 
【参照サイト】WP コーダ子育て支援 
【参考文献】WP コーダ子育て支援「コーダについて 〜聞こえない親を持つ聞こえる子ども〜」
【参照サイト】NHK「ろうを生きる 難聴を生きる」
【参照サイト】NHK「聞こえない親と聞こえる子ども」
【参照サイト】SODA 




用語の一覧

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行

ま行
や行
ら行
わ行
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
L
M
N
O
P
Q
R
S
T
V
W
X
数字

FacebookTwitter