Browse By

Chosen familyとは・意味

chosen family

Chosen familyとは?

Chosen familyとは、血のつながりや法的な関係はないが「家族」のような深い絆を持ち、互いに支え合う人たちのコミュニティのことを指す。LGBTQ+などの性的マイノリティに属する人たちによって形成されていることが多い。

  • L:Lesbian(レズビアン):女性で、女性を好きになる人
  • G:Gay(ゲイ):男性で、男性を好きになる人
  • B:Bisexual(バイセクシュアル):性自認は問わず、男性・女性どちらも恋愛対象となる人
  • T:Transgender(トランスジェンダー):出生証明書や出生届に記入された性別と、自身が認識する性が異なる人。性的志向(恋愛・性愛)は問わない
  • Q:Queer(クィア)/Questioning(クエスチョニング):性的マイノリティの総称 / 自分の性を定義しない、模索中の人

上記のほかにも、Agender(アジェンダー)やAsexual(アセクシャル)といった多様なセクシュアリティが存在する。

Chosen familyは、かつては生みの親を失った子どもが新しい親を見つけることから生まれた概念とされているが、昨今では主に性的マイノリティの人たちによって作られるコミュニティのことを表すようになった。

Chosen familyのあり方

血のつながりや法的な関係によって形成される伝統的な家族には、父・母・兄弟姉妹といったようにそれぞれの役割がある。

しかし、Chosen familyを形成する人たちは必ずしも一人ひとりに役割を必要としない。もちろん従来の「核家族」のような関係性を求めてコミュニティを構築する人々もいるが、同世代が複数人集まったり、全く年齢は異なる人たちが共に生活したりと、固定観念に縛られない関係性を築く人たちもいる。

加えてChosen familyを形成するにあたって、それぞれが別に血のつながりのある家族を持つかどうかは影響しない。決して従来の家族の形を否定することはなく、時にそれを包括するコミュニティとしてChosen familyは存在するのだ。

Chosen familyが与える影響

性的マイノリティに限らず、何らかの理由で血の繋がりを持った家族に拒絶されたり失ったりした人たちにとって、Chosen familyから得る愛や喜び、安らぎ、信頼はかけがえのないものとなるだろう。そしてそれらは、社会における孤独や寂しさを抱えることなく、精神的・肉体的に健康に生きていくためにはなくてはならないものだ。

日本において性的マイノリティのたちは全体の約3~10%と言われており、既存のシステムでは日々生きづらさを感じている人がいることも事実だ。その中でChosen familyのような、自分を受け入れ、認め、尊重してくれる存在は強力な生きるパワーとなるだろう。

誰一人として取り残されない世界を築いていくためには、伝統的な形にとらわれず柔軟な視点を持って多様な価値観を受け入れていくことが重要な第一歩となるのではないだろうか。

【参照サイト】National Library of Medicine – Conceptualizing “Family” and the Role of “Chosen Family” within the LGBTQ+ Refugee Community: A Text Network Graph Analysis
【参照サイト】healthline – What ‘Chosen Family’ Means — and How to Build Your Own
【参照サイト】東京レインボープライドHP
【関連記事】クエスチョニングとは・意味
【関連記事】クィア(Queer)とは・意味




用語の一覧

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行

ま行
や行
ら行
わ行
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
L
M
N
O
P
Q
R
S
T
V
W
X
数字

FacebookTwitter