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クライマタリアンとは・意味

クライマタリアン

クライマタリアンとは?

クライマタリアン(Climatarian)とは、気候を意味する「climate」と“〇〇派”や“〇〇主義”を表す「tarian」を組み合わせた造語で、気候変動に配慮した食のライフスタイルを実践する人のこと。商品ごとのCO2総排出量を示すカーボンフットプリントを意識し、たとえば「牛肉より鶏肉」のように、環境負荷のより少ない食品を選べば、誰でも簡単にクライマタリアンになることができる。

2015年にアメリカ・ニューヨークタイムズ紙に登場したのを皮切りに、2016年にはイギリス・ケンブリッジ辞典にも掲載され「環境に最も害の少ないものを選んで食べる人」と表記されている。

クライマタリアンとヴィーガン・ベジタリアンの違い

クライマタリアンの食のスタイルは多種多様なのが特徴だ。食品を選ぶ基準が気候変動抑止にあることは共通しているが、肉や魚、卵などの動物性の食材を一切とらない「ヴィーガン」だけではなく、下記のようにさまざまなタイプがいる。

フレキシタリアン型

植物性食品を基本とするが、家族や友達との食事では肉や魚を食べるなど、柔軟(flexible)に対応するスタイル。

パートタイム・ベジタリアン型

週1日、月1回など、自分で定めた頻度でヴィーガンもしくはベジタリアンを実践するスタイル。ミュージシャンのポール・マッカートニーが提唱する「ミートフリーマンデー(月曜日は肉を食べない)」もその一つ。

ぺスコ・ベジタリアン(ペスカタリアン)型

肉は食べないが魚や乳製品はとるスタイルで、魚を多く食べる日本人でも簡単に始められるのが特徴。クライマタリアンなら、食材を選ぶ際に輸入ではなく、環境負荷の小さい国産を選択する。

なぜクライマタリアンが注目されるのか

クライマタリアンが登場した背景には、食に関連する産業と気候変動との切っても切れない関係がある。国連(※1)によると、地球温暖化の原因となる温室効果ガスのうち、食に関連する温室効果ガスは、全体の約3分の1にあたる年間180億トンとされる。

特に畜産業は、生産や輸送における二酸化炭素・メタンガスの大量排出、放牧のための森林伐採、糞尿の不適正処理による水源汚染など環境課題を多く抱える。そのため肉の消費量を減らすことは、温室効果ガス削減や環境問題の解決に直結すると考えられている。

生産者の取り組みも欠かせないが、クライマタリアンは消費者自身が環境負荷の低い商品を選び、買い物を投票に使うことで、温室効果ガス削減を目指している。

まずは「肉を食べる回数を減らす」「地産地消を心がける」「食品廃棄量を減らす」の3つを意識するだけでもいい。完璧を目指すのではなく、自分にできる小さな一歩を積み重ねることが、気候変動を解決へ導く足がかりとなる。

※1 Food systems account for over one-third of global greenhouse gas emissions

【関連ページ】カーボンフットプリント
【関連ページ】ベジタリアン
【関連ページ】ヴィーガン
【関連ページ】パートタイム・ヴィーガン
【関連ページ】パートタイム・ベジタリアン
【関連ページ】フレキシタリアン
【参照サイト】クライマタリアンとは?地球にやさしいライフスタイル
【参照サイト】WHAT IS IT TO BE A CLIMATARIAN?
【参照サイト】Climate change food calculator




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