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クリエイターエコノミーとは・意味

ライブ配信をする女性

クリエイターエコノミーとは?

クリエイターエコノミーとは、個人のクリエイターが自らの表現を用いて収入を得ることにより形成される、主にウェブ上の経済圏のことを指す。

NeoReach Social Intelligence APIとInfluencer Marketing Hubの共同調査によると、クリエイターエコノミーの市場規模は2021年5月時点で約1,042億ドルと推定されている。SignalFire社が2021年に発表したレポートでは、この経済圏が誕生して10年程度であるにもかかわらず、クリエイターであると自認している人々は世界で5,000万人にのぼるという調査結果も出ている。

クリエイターエコノミーのプラットフォーム

クリエイターエコノミーで用いられる代表的なプラットフォームは、YouTube、Instagram、Twitch、TikTok、X(旧Twitter)などであり、個人のクリエイターが顧客から直接収入を得られる収益化システムを実装している。その他、数々のライブ配信アプリも生まれている。現在のクリエイターエコノミーのカオスマップは以下の通りだ。

クリエイターエコノミーのカオスマップ

出典:SignalFire「SignalFire’s Creator Economy Market Map」

クリエイターエコノミーの歴史

クリエイターエコノミーは、1999年のBlogger、2005年のYouTube、2010年のInstagramの3つのプラットフォームの誕生を契機としながら発展してきた。特に、2007年にYouTube広告の仕組みが誕生し、広告収入を得られるようになったことは、クリエイターエコノミーが経済圏として成立するための大きな転換点となった。

2010年以降は、Instagramの登場と共に、影響力の強い“インスタグラマー”と呼ばれるユーザーが生まれ、ブロガー同様にインフルエンサーとして商品を紹介することで企業から報酬を得る収益モデルも確立されたのだ。それに伴い、インフルエンサー・マーケティングも企業にとって欠かせない一つのマーケティング手法となった。

上記の通り、クリエイターのマネタイズ方法としては、広告費から収益を得る方法から始まり、企業がインフルエンサー・マーケティングを実施する上でインフルエンサーに支払われる報酬を得る方法も浸透してきている。

そして現在、SNSからD2Cサイトを連携させた直接の商品・作品販売、投げ銭システム、クリエイター支援サイトpatreonの登場など、クリエイターが顧客からダイレクトに収入を得る収益モデルが次々と生まれている。

また、近年ではこうしたクリエイターのデジタル資産の所有権を明確にするために、ブロックチェーン技術を使ったNFT(Non-Fungible Token)も注目されている。NFTと法律上の著作権、所有権の関係はクリエイターエコノミーにとって重要な問題であり、今後も議論されていくだろう。

クリエイターエコノミーの収益モデル

クリエイターエコノミーの収益モデルとして、下記が挙げられる。

  • 広告収入
  • スポンサードコンテンツ
  • プロダクトプレイスメント
  • 投げ銭
  • 有料定期購読
  • デジタルコンテンツ販売
  • ライブ配信
  • オンラインサロン
  • ファンクラブ

クリエイターエコノミーに注目するSNSプラットフォームの変化

クリエイターエコノミーの経済圏に注目したX(旧Twitter)やFacebookといった大手SNSプラットフォームも、近年クリエイターを支援する機能やサービスを相次いで公開している。これらの取り組みは、クリエイターエコノミーの発展・拡大を後押ししている。

X(旧Twitter)
2021年2月、クリエイターへの直接課金で追加コンテンツを視聴できるスーパーフォロー機能を発表。お気に入りのツイートに投げ銭できる「TipJar」も開始。

Facebook
2021年4月、傘下のInstagramで直接商品を販売できるオンラインショップや、推薦する商品の売上の一部を得られるシステム構築など、クリエイターの収益化を支援するツール開発に取り組んでいることを発表。

クリエイターエコノミー協会の発足

国内の動きとしては、2021年8月にUUUM・note・BASEを中心とした39社で一般社団法人クリエイターエコノミーが設立された。“クリエイターが活動しやすい社会環境をつくり、その自由かつ安全な活動を促進する”ことを趣旨としており、今後もますますクリエイター活動が活性化することが予想される。

また、クリエイターを取り巻く各分野の企業動向などもチェックすることができる。

まとめ

クリエイターエコノミーはニーズさえあれば誰もが収益を挙げられる経済圏だ。ビジネスモデルも広告から顧客からのダイレクトな課金へと変化しており、規模は小さくても熱狂的なファンがつけば課金の可能性が広がっている。

今後も、メタバースやNFTなどの盛り上がりとともに、クリエイターエコノミーは成長の一途をたどるだろう。

【参照サイト】SignalFire’s Creator Economy Market Map
【参照サイト】クリエイターエコノミーとは|市場規模とその実態を解説
【参照サイト】クリエイター・エコノミーのカオスマップから見る、市場を形成する3つのカテゴリーの特徴と軌跡
【参照サイト】NFT× クリエイターエコノミーの大変動──法的課題は何か?【イベントレポート】
【参照サイト】一般社団法人クリエイターエコノミー協会
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